報道発表

イラク復興支援経済協力事業について(サマーワ大型発電所建設計画)

平成17年5月27日
  1. わが国政府は、イラク復興支援の一環として、サマーワ市を含むムサンナー県の電力事情の改善を目的として、イラク電力省に対し、サマーワ市内に60メガワット(MW)の発電能力を有する大型発電所を建設するために必要な緊急無償資金協力(総額約127億円)を行うことを決定した。
  2. イラクにおいて、電力供給の改善は喫緊の課題であり、わが国のイラク復興支援の重点地域であるサマーワ市およびムサンナー県においても同様である。現在、ムサンナー県全体で約200MWの電力需要が存在し、そのうち現在供給されている電力は約40~50MWにすぎないとされている。
     その上、ムサンナー県内には発電所がなく、他県からの電力供給に依存しているというのが現状であり、サマーワ市をはじめとするムサンナー県内では、恒常的かつ長時間の停電が発生しており、住民の生活は大きな打撃を受けている。こうした電力事情を背景に、ムサンナー県側からは、電力分野における大規模な支援について、わが国に対し繰り返し要請が出されてきた。
  3. わが国としては、こうしたムサンナー県の厳しい電力事情およびムサンナー県からの要請を踏まえ、本件支援を決定した次第である。これにより、サマーワ市を含むムサンナー県全体の電力事情の改善に貢献し、ムサンナー県住民の民生の安定に資することが期待される。
  4. 本件により、わが国が当面のイラク復興支援として表明している15億ドルの無償資金の供与については、その全額につき実施することになる。
このページのトップへ戻る
目次へ戻る