談話
イラクにおける治安部隊とデモ隊との衝突について(外務報道官談話)
平成25年4月25日
4月23日(現地時間同日),イラク北部のキルクーク県ハウィージャ地区で発生した治安部隊とデモ隊との衝突と,それを受けイラク国内の複数の地域で襲撃事案が相次ぎ,多数の死傷者が出ていることに,強い衝撃と憤りを覚えます。我が国は,亡くなられた方々及び御遺族に心から哀悼の意を表します。
我が国はこうした暴力を断固として非難するとともに,全ての当事者が最大限の自制を働かせ,更なる暴力の激化を防ぐよう呼びかけます。
我が国は,イラク政府及びイラク国民が,更なる国民和解と政治・民主化プロセスの進展を通じて,国内の諸課題を解決していくことを期待するとともに,このようなイラク政府及びイラク国民の努力を引き続き支援していきます。
【参考】キルクーク県ハウィージャにおける衝突事案
報道等によれば,4月23日,イラク北部のキルクーク県ハウィージャ地区で行われていた反政府デモ会場に治安部隊が突入したところ,銃撃戦が発生し,53名が死亡。その後発生した軍・治安機関関係者等への攻撃により,23日だけで少なくとも42名が死亡。24日にも複数の襲撃事案が発生し,23日の上記衝突事案以降,これまでに100名以上が死亡。
23日,ハウィージャでの本件事案をうけて,スンニ派の閣僚2名が辞意を表明。
昨年末より,キルクーク県の他,サラーハッディーン県,アンバール県,ディヤーラ県等のスンニ派多住県にて,抗議デモが継続中。