世界が報じた日本

11月26日~12月3日

平成25年12月3日
 最近の海外主要メディアにおける日本関連報道の中からいくつか紹介いたします。メディア側から予め承認が得られたものの中から選んで掲載しています。転載・複製を禁じます。詳細はリンクから原文にあたって下さい。

掲載日

12月2日付

紙面(国名)

インターナショナル・ニューヨーク・タイムズ紙アジア版(米)

執筆者・掲載欄・発信地

(新潟発)

 東シナ海上空の中国の空域の主張に対し,更に広範囲の国際的な支持を求め,日本は新しく設定された中国の「防空識別区」が民間航空機を危険にさらすことがあるのかを国連機関に詳しく調べるよう求めたと日本の外務省は30日に述べた。日本は,中国の動きがその地域の飛行の治安と安全を脅かすかどうかを調べるよう国際民間航空機関に依頼する提案書を提出した。

掲載日

12月1-2日付

紙面(国名)

ル・モンド紙(仏)

執筆者・掲載欄・発信地

1面論説記事

 ここ数ヶ月にわたり,中国とその隣国の間の事故,挑発,脅迫の数は数えたらきりがない。最近の出来事は,この懸念すべきエスカレート現象の兆候を現すものである。11月23日,中国は一方的に防空識別圏を,東シナ海の尖閣諸島上空を含む広域に設定した。この措置に反対するため,米国,続いて日本と韓国は,この空域に軍用機を発進させた。その後中国は複数の戦闘機を緊急発進させた。これらの国々は経済的にライバルである以上に,過去の悲劇に掻き立てられ,国内でナショナリスト的な運動が高まっているため,現状は極めて機微な対応を要するものである。この地域では各国が急速に軍事強化を進めている。アジア太平洋地域では,冷戦の傷跡はいまだ癒えておらず,あらゆるアクター間の関係を調整するような集団的安全保障制度は存在しない。今回のような問題がなくなるよう,米国は外交面において機転の利くところや,毅然たる態度を見せなければならない。欧州も全く無関心でいるわけにはいかない。

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掲載日

11月28日付

紙面(国名)

11月28日付 紙名(国名) リベラシオン紙電子版(仏)

執筆者・掲載欄・発信地

アルノー・ヴォルラン記者(東京発)

  尖閣諸島の状況を語る上で使われる言葉は,容赦のないものである。佐藤外務省国際報道官の会見では,「エスカレート」,「侵害」,「事故のリスク」,「危険な行為が繰り返し行われ,安全保障環境がより急速に悪化している」といった表現が用いられた。尖閣諸島上空を含む広大な空域への中国による防空識別圏の設定以来,日本はこの行為を,「一方的で,すでに高まっている緊張をより悪化させる不当なもの」と強く批判している。米国がB-52爆撃機を尖閣諸島付近に送ったことは,この状況悪化の深刻さを示している。この防空識別圏の設定を,中国は「上空のあらゆる脅威に備える」ものと説明する。このような識別圏は,日本や米国も設定しているものだが,今回設定された識別圏に尖閣諸島上空が含まれていることが日本政府の懸念の種である。日本政府は,中国の措置が「国際法の一般原則である公海上における飛行の自由の原則を不当に侵害するもの」と懸念しており,中国の要求に従わない航空機には,「防御的緊急措置」を施すという中国当局の説明は,「曖昧で非常に危険」と同報道官は懸念を示し,「日本は今回の措置に従うものではない」と強調した。

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