談話
シリアにおける化学兵器使用報道について(外務報道官談話)
平成25年8月22日
8月21日、シリアの首都ダマスカス郊外において化学兵器が使用され、女性や子供を含む多数の市民が死亡したとされる報道を深く懸念しています。我が国として、本件を重大な関心をもって注視すると共に、国連調査団の調査により事実関係が早期に明らかにされることを希望します。
化学兵器の使用はいかなる場合でも許されるものではなく、我が国は、全ての暴力のすみやかな停止に向け、引き続き国際社会と連携して外交努力を重ねる考えです。
(参考1)シリアにおける化学兵器使用報道
報道によれば、8月21日(現地時間午前3時頃)、ダマスカス郊外において、空爆及び化学兵器の使用により女性や子供を含む多数(200~1,000以上)の市民が死亡したとされる。アサド政権は国営シリア通信を通じて「情報には根拠がない」として化学兵器使用を否定している。
(参考2)化学兵器使用に関する国連調査団
シリアにおける化学兵器使用の有無を調査するため、8月18日に現地ダマスカス入り。化学兵器が使用されたとされるシリア北部アレッポ郊外等3か所で調査を行う予定。
(参考3)国連安保理緊急会合(21日)後の安保理議長によるプレス向け発言
「安保理メンバーは、シリアにおいて化学兵器が使用されたと報じられていることに対して強い懸念を有する。実際に何が起きたのかが明らかにされなければならない。安保理メンバーは、いかなる者による化学兵器の使用も国際法に反するとの点で一致した。安保理は、事務総長が徹底的な、かつ公平な調査を行うとの決意を有していることを歓迎し、また緊急の人道支援を行う必要性を強調する。犠牲者に追悼の意を表する。」