談話

平成25年9月2日
1.  我が国は,8月31日(現地時間同日),日本企業が開発に携わるガッラーフ油田において原油生産が開始されたことを歓迎します。

2.  2011年11月のマーリキー首相訪日時に発表された日イラク共同声明では,エネルギー分野における二国間協力を強化し,ガッラーフ油田等について協力と対話を促進することで一致しており,今般のガッラーフ油田における原油生産の開始は,その実現に向けた重要な一歩であると評価します。

3.  我が国は,引き続きエネルギー分野でのイラクとの二国間協力を維持し,また,イラク政府が世界の石油市場の安定に貢献していくことを期待します。

【参考1】ガッラーフ油田
2009年12月の第2次石油・ガス開発入札において,我が国の石油資源開発(JAPEX)がマレーシアのペトロナス(PETRONAS)と共にガッラーフ油田を落札。

【参考2】日イラク共同声明(骨子:経済分野での協力部分を抜粋)
1 ビジネス環境の整備
(1)双方は,日イラク合同経済委員会を来年開催することを歓迎。
(2)双方は,投資協定交渉に関し,原則合意。
2 円借款
イラク側は,保健,通信及び石油分野において新規円借款4案件(約670億円(約7.5億ドル))供与に必要な措置をとるとの日本の方針に謝意を表明。これは,日本が約束した35億ドルの円借款の供与額を超えるもの。
3 エネルギー・電力等
(1)双方は,エネルギー分野における更なる二国間協力強化のため,ガッラーフ油田,東バグダッド油田及びナーシリーヤ油田等の上流開発に関し,対話・協力の促進を改めて表明。
(2)日本側は,イラクによる緊急時の原油追加供給の申し出に謝意を表明。イラクは,相当な割合のLNGが日本に輸出されることを期待。
(3)双方は,イラクの豊富な石油埋蔵量を利用した,日本企業が大規模インフラ案件に参入するための新たなファイナンス・スキームに関する議論の開始を決定。

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