記者会見

小林外務報道官会見記録

(令和6年6月5日(水曜日)15時46分 於:本省会見室)

ウクライナ情勢(ロシア領内への攻撃)

【毎日新聞 小田中記者】ウクライナ情勢に関連して1点お伺いします。ウクライナ軍は、3日、西側諸国が供与した兵器を使用して、ロシア領内にある地対空ミサイルの攻撃に成功したと発表しました。米国等が供与している武器について、そのロシア領域内での使用を緩和するような動きが今出ているわけですけれども、一方で、ロシア領内への攻撃を行うことについては、事態をエスカレーションさせるという懸念も当然あると思います。日本政府として、相手領域に対する攻撃に対して、ウクライナが行ったことについての評価、あるいは見解等がありましたらお伺いできますでしょうか。

【小林外務報道官】まず、御質問の件ですが、3日に、ベレシュチュク・ウクライナ副首相が、自らのSNS上で、ロシア領内への攻撃に西側諸国の兵器を使用したことを示唆した旨の一部報道があることは承知しております。
 政府としては、ウクライナにおける戦況や関係国の動向に関わる報道の一つ一つについて、予断する形でコメントすることは適切ではないと考えています。
 先ほどお話のありました後段の方ですが、5月31日に、ブリンケン米国務長官が、かねてよりウクライナ側から、ロシア側国境からウクライナを攻撃しているロシア軍に対する米国提供兵器の使用許可を求めてきたとしながら、バイデン米大統領として、これを承認したと対外的に述べたことを承知しております。また、ドイツ等、これに続く国があるという報道があることも承知しております。
 その上で、ウクライナをめぐる現状について申し上げれば、昨今、北東部のハリキウ州で、ロシア軍が攻勢を強めているという状況にあります。ゼレンスキー大統領自身、状況が厳しいということを言及しています。
 我が国としても、刻一刻、情勢を注視しているというところです。

インド下院総選挙

【共同通信 林記者】インドの下院総選挙の結果についてお伺いします。モディ首相が、与党連合の過半数維持を受けて、勝利宣言をされました。改めて、受け止めと、過半数を維持した一方で、議席を大幅に減らしたとも伝えられておりまして、そのあたりを含めた受け止めと、日本との関係についても、もし御見解があればお願いいたします。

【小林外務報道官】4月19日から6月1日にかけて、7回に分けて投票が行われたインドの下院総選挙については、昨日4日に開票が行われて、お話のありましたように、モディ首相率いる与党連合が勝利宣言を行ったと承知しています。
 まず、結果についての内政への影響の受け止めですが、他国の内政に関する事項ですので、日本政府としてのコメントは差し控えます。
 その上で、本日、岸田総理からモディ首相に対しましては、祝辞を発出したところです。その中で、総理からは、モディ首相がインドの更なる発展に向けてリーダーシップを発揮されるとともに、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の実現に向けて、緊密に協力していきたいということをお伝えしました。
 今後とも、日・インド関係の強化に向けて、引き続き、取り組んでまいりたいと思っております。

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