記者会見

小林外務報道官会見記録

(令和6年4月24日(水曜日)15時45分 於:本省会見室)

冒頭発言

「核兵器のない世界」に向けた国際賢人会議

【小林外務報道官】冒頭、私(小林外務報道官)の方から、1件ございます。
 今般、「核兵器のない世界」に向けた国際賢人会議の第4回会合を、5月21日及び22日に、横浜で開催することを決定いたしました。
 この会議は、核兵器国と非核兵器国の双方からの参加者が、それぞれの国の立場を超えて、知恵を出し合い、「核兵器のない世界」の実現に向けた具体的な道筋について、自由闊達な議論を行う場として、岸田総理が立ち上げを表明したものです。
 これまで、第1回会合は一昨年12月に広島で、第2回会合は昨年4月に東京で、第3回会合は昨年12月に長崎で、それぞれ開催されました。
 今般の会議は、委員の間で議論を深めるということを軸として実施することとしております。東京で開催されました第2回会合と同様、外国の政治リーダーや、岸田総理、上川外務大臣の出席は予定しておりませんが、諸般の事情が許せば、賢人委員の方々には、本邦滞在中、岸田総理を表敬して、議論の報告を行っていただく方向で、調整を行っているところでございます。
 政府といたしましては、今般の国際賢人会議等の取組も通じまして、引き続き、「核兵器のない世界」に向けた、現実的かつ実践的な取組を継続・強化していく考えでございます。
 私(小林外務報道官)からは、以上でございます。

靖国神社参拝等(春季例大祭)

【毎日新聞 小田中記者】総理の靖国神社への真榊奉納に関連してお伺いします。春季の例大祭の関係で、総理のほうが、靖国神社に真榊を奉納されました。それに対して、中国、韓国の外交部、外務省から、談話等が発表されていまして、総理の行動に対して、抗議、遺憾の意を表明されていますけれども、これについての受け止め、または外交上の対応等がありましたら、お伺いできますでしょうか。

【小林外務報道官】今回の岸田総理によります真榊の奉納については、私人としての立場で行ったものと理解しています。
 かねてから述べていますけれども、どの国であれ、国の内外を問わず、国のために命を捧げた方々に、尊崇の念を表することは当然のことであると思っています。
 日本としては、今後とも隣国である中国、韓国を含む国々との関係を強化していくという方針には変わりはありません。
 今、ご質問がありましたけれども、外交の対応ということですけれども、外交ルートで中国側からは、21日に、東京及び北京において申し入れがありまして、我が方からは日本の立場を説明したところです。
 それから、韓国の外務報道官名での論評が出たということは、私どもとしても承知しているところです。

「核兵器のない世界」に向けた国際賢人会議

【中国新聞 宮野記者】国際賢人会議の件でお伺いします。まず、狙いという部分なのですが、今回、第4回に対して、特に、今回狙っているようなことがありましたらお願いします。
 そして、議論のテーマについても、こんなことを議題にするというのをお伺いしたいのですが、その中に、かねてから被爆者の皆さんたちから、「核抑止の妥当性ということを議論してほしい」という声もあるのですが、それは含まれてくるのかということと、あとスケジュール的なところなのですが、次回4回目を含めて、あと3回ぐらい開いて、2025年のNPT再検討会議に向けての提言を出すという流れでよろしいでしょうか。

【小林外務報道官】第4回の会合の議論の見通しや成果については、現時点でお答えすることは差し控えたいと思いますが、会合が、また近くなりましたら、ブリーフィングをすることになると思います。
 いずれにしましても、今次会合では、現下の安全保障環境を踏まえながら、いかに厳しい「現実」を「理想」に近づけていくか、そのための具体的な方策について、議論を更に深めていただくことになっています。
 ご質問のありましたスケジュールですが、元々2026年に開催予定の、次回NPTの検討会議、これに向けて、国際賢人会議としての最終成果物を提言していく、このために、来年の第3回の準備会合、ここに向けて提言をまとめていただく方向で、今後、今おっしゃったような、あと何回かの会合を経て、そうした成果物をまとめていただくことを考えています。

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