記者会見

吉田外務報道官会見記録

(令和3年6月9日(水曜日)15時45分 於:本省会見室)

ロシアによる日本漁船の臨検・連行

【時事通信 越後記者】以前、北海道の稚内沖で、ロシアに拿捕された日本漁船が、本日、向こうの国を出て帰国するという報道があったんですけれども、現状、把握されている事実関係を教えてください。
 
【吉田外務報道官】お尋ねのあったのは、宗谷岬東方海域でロシア国境警備艇によって臨検・連行された、第百七十二榮寶丸(えいほうまる)のことについてかと思います。
 確かに、報道で、お尋ねになったような内容のことが報じられていることを承知しておりますけれども、現状は、把握はしていますけれども、様々確認をしていることがある状況にあります。
 今後の見通しであるとか、今おっしゃったような帰港であるとか、帰国の見通しであるとか、そういったことについては、現時点で申し上げると差し支えがあるので、予断を持ってお答えすることができないということをご理解いただければと思います。

英国の「D10」構想

【産経新聞 田村記者】今週、英国でG7が行われます。G7の他に、韓国とインドとオーストラリア、南アフリカが呼ばれているわけですけれど、以前、英国のジョンソン首相が、G7にインドと韓国とオーストラリアの3か国を合わせた民主主義で、D10という考え方を言ったことがあったと思うんですが、これに対する日本政府の評価というかスタンスについて、ありましたらお伺いできますでしょうか。
 
【吉田外務報道官】G7というのは、非常に長い歴史と経緯がある枠組みでありまして、基本的な価値観を共有する先進国が会合している、そういう取組です。これまでのG7の取組というのは、まさにこういった価値観を共有する国々が、世界の様々な課題にどうやって対応していくかということを議論してきた、こういった結束をもって、リーダーシップを発揮してこられたものと認識しています。
 現状、G7につきましては、そのメンバーについて、それを拡大するであるとか、変えるであるとか、そういった議論は現状の中でされているとは承知しておりませんし、日本としては、引き続き、この枠組みにおいて様々な課題に対処していく、これが重要かと考えています。
 今回の英国で行われるコーンウォール・サミットには、ご質問の中にあったような国々、4か国が招待国として参加すると承知をしています。これまでも、そういった形で、その時々の課題に応じて議長国が招待国を招いて、G7との間でも意見交換をする機会は設けられてきていますし、日本もホスト国のときには、そのようなことを行いました。今回も特定のテーマについて、そういう議論が行われると、こういうものだと認識していますし、そういった取組については議長国のイニシアチブを尊重したいと、このように考えます。

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