記者会見

吉田外務報道官会見記録

(令和2年12月16日(水曜日)15時45分 於:本省会見室)

冒頭発言 第14回日本国際漫画賞受賞作品の決定

【吉田外務報道官】1件ご報告があります。お手元に資料配布されているかと思いますけれども、第14回日本国際漫画賞受賞作品が決定いたしましたので、ご報告を申し上げます。
外務省は毎年、海外への漫画文化の普及と漫画を通じた国際文化交流に貢献した漫画作家に対して、日本国際漫画賞を授与しています。
 第14回目を迎える今年は、61の国・地域から、過去最多となる383作品の応募がありました。新型コロナウイルス感染症の流行によって、紙媒体の提出が難しいという声も多数ありましたので、今回は初めて電子媒体での作品提出も許容しましたところ、これまでになかなか更新されなかった第2回の記録を破った過去最多の応募が記録された次第です。
先月行われた審査委員会におきまして、厳正なる審査の結果、台湾の韋蘺若明(いり・じゃくめい)さんの『送葬協奏曲』という作品が最優秀賞として選ばれました。これに加えまして、優秀賞3作品を含め、受賞作15作品が決定されました。漫画文化が根付き、応募・入賞数も多い台湾は、今回も最も応募が多かったわけですが、この台湾から初めての最優秀賞の受賞となりました。
 それぞれの作品の概要につきまして、資料をご用意していますので、それをご覧いただくか、あるいは外務省のホームページ、それから日本国際漫画賞のホームページ、Facebook等でも作品の概要をご紹介していますので、ご覧いただければと思います。
この第14回日本国際漫画賞の授賞式は、来年の2月頃に、初めてオンラインにて開催する予定にしています。
 新型コロナ感染症の収束はまだ見通せない状況ですが、漫画は、屋内で多くの人に楽しんでもらえる日本文化です。また多くの国・地域で、日本文化や日本語に関心を持ってもらうきっかけにもなるものです。こうした観点から、漫画の普及を今後とも一層推進、歓迎したいと思います。私からは以上です。

第14回日本国際漫画賞(授賞式)

【毎日新聞 田所記者】この漫画賞の関係で、前回の表彰を見ると、受賞者が一堂に集まって交流とかもあったと思うので、オンラインになると失われる部分、側面もあるのかもしれないのですが、それを何か補うような、オンラインでの工夫みたいなことがもしあれば教えていただけますか。
 
【吉田外務報道官】ご指摘のとおり、授賞式は、今ご紹介した最優秀賞とか優秀賞の受賞者の方をまず日本に招待しています。飯倉公館で、式とレセプションを開催しておりまして、これまで基本的には外務大臣に主催していただいております。
 今年はご案内のような状況なので、来ていただくという招聘は難しいかなと思っておりまして、オンラインの形で授賞式を行うことを想定しています。可能な限り、大臣に主催していただきたいなと思っておりますけれども、形式がいつもと全然異なってしまいますので、どういう形で授賞式をできるか、これは出席者の方々のご都合も伺いながら、調整をしてまいりたいと思います。
 せっかくの受賞なので、そういうことが内外にきちんと発信されるような形で、しかも、その受賞された方の思い出に残るように、工夫はしてまいりたいと思いますけれども、形式等についてはこれから調整する段階ですので、今、具体的なことを申し上げられないことは、ご容赦いただきたいと思います。

G7首脳会議への参加国について

【テレビ朝日 佐藤記者】次回のG7について、英国政府がインドと韓国、オーストラリアをゲストとして招待する意向を明らかにしました。日本政府として、そういった枠組みでの、G7プラスアルファの枠組みでやることについて、どのような期待だったり、どういった会合になることを狙いとして臨まれるか、今のお考えをお聞かせください。
 
【吉田外務報道官】来年のG7首脳会議の議長国は、英国になります。英国政府が15日付けで来年のG7首脳会議に、今ご指摘のあった3か国についても呼びたいということを発表されたことは承知をしています。事前にシェルパ・ルートを通じて、英国政府の方から説明も、連絡も受けています。
 他方、今回のこの3か国、オーストラリア、インド、韓国ですけれども、この招待については、基本的にはG7を主催する議長国が、どういう形で招待するかをご判断されるものであって、その判断は尊重したいと考えていますが、日本政府の考え方は従来から、このG7の枠組みそのものは維持することが不可欠であると認識していますし、そのような考え方については、G7のメンバーとも共有をしてきているところです。
 実際のサミットをどういうテーマでやるかというのは、これも議長国がテーマ設定であるとか、フォーカスするアジェンダを決められて、我々の方にまたご相談があるだろうと思います。
 いずれしても、今年はこういうコロナの状況で、G7についてもかなり限定された形になりましたので、来年のG7につきまして実りあるものになるように、また現下の新型コロナの感染拡大の状況を克服するために、重要な役割を演じるようなものになるように、日本としても英国と協力をしていきたいと思っております。

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