記者会見

大菅外務報道官会見記録

(令和元年5月22日(水曜日)16時32分 於:本省会見室)

冒頭発言

(1)平成30年度対日世論調査

【大菅外務報道官】外務省は二国間関係や日本の外交政策等に関する各国・地域の人々の見方を明らかにする観点から,毎年,対日世論調査を委託により実施しています。平成30年度の調査は本年1月から2月にかけて,米国,カナダ,欧州5か国,ロシア,中央アジア4か国で行い,各調査結果がまとまりました。
 今回の調査結果の一部を簡単にご紹介いたします。まず米国では1960年から毎年調査を実施し,1993年からは一般市民に加えて有識者層に対象を絞った調査も実施しておりますが,今回の調査でも日米関係に対する良好な評価が示されました。対日信頼度については一般市民の部で82%,有識者の部で90%が「日本は信頼できる友邦である」と回答しました。また,「アジアにおける最も重要な米国のパートナーはどの国か」との設問に対しては,昨年に引き続き日本が第一位でした。
 カナダについては,10年ぶりの調査となりましたが,日・カナダ関係,対日信頼感のいずれについても約7割が肯定的に回答しました。また,世界経済の安定と発展及び平和維持と国際秩序の安定に対する日本の役割についても,それぞれ65%及び77%が積極的な評価を示しました。
 欧州では英国,フランス,ドイツ,イタリア,ハンガリーの5か国において調査を実施しました。日本と各国の関係及び日本に対する信頼感については,回答者全体の約7割が肯定的に回答し,戦後70年の平和国家としての日本の歩みについても,78%が評価すると回答しました。なお,英,仏,独の3か国については,2年振りの調査です。
ロシアについては,3年振りの調査です。71%が対日関係は友好的であると回答したほか,戦後70年の日本の平和国家としての歩みについて,79%が評価すると回答しました。また,世界経済の安定と発展及び平和維持と国際秩序の安定に対する日本の役割についても,それぞれ75%と71%が積極的な評価を示しました。
最後に,中央アジアについては,ウズベキスタン,カザフスタン,キルギス及びタジキスタンの4か国で3年振りに調査を行いました。対日関係が友好的であるとの回答は64%に上りました。また,4日前に河野外務大臣がタジキスタンの首都ドゥシャンベに出張して,「中央アジア+日本」対話の第7回外相会合が開催されたところですが,2004年以来行われているこの対話の枠組みの下での外相会合やシンポジウム等について,79%が地域協力の発展に貢献していると回答しました。
今回の調査結果の詳細は,このあと,外務省ホームページで公表する予定です。

(2)TICAD関連

【大菅外務報道官】TICAD関係で,何点かお知らせがあります。まず,5月25日及び26日の週末,在京アフリカ外交団主催で,TICADパートナー事業である第2回「今のアフリカ」が,横浜「象の鼻パーク」で開催されます。25日の開会式には,高円宮妃殿下が御臨席されるほか,日本政府ハイレベル,本イベントの共催者である横浜市の林市長ほかが出席する予定です。
本イベントには,TICAD7に向け,日・アフリカ間の友好を深めることを目的として,在京大使館のあるアフリカ38か国のブースが設置され,文化紹介が行われるほか,経済関係強化のため日本企業も出展する予定です。
次に,今週月曜,5月20日ですが,8月28日に横浜市で開催されるTICAD7までちょうど100日となった機会に,我が国のアフリカ開発に関する活動を国内外へ積極的に発信すべく,「ハローキティ」が「アフリカ開発会議親善キャラクター特使」に就任しました。
 3点目です。本日午後,第2回「TICAD7に関する外務省と市民ネットワーク for TICAD連携協議会」が外務省において開催されたところです。この会議には,外務省,それから市民社会から関係者が出席し,TICAD7に向けて,幅広く意見交換及び情報共有が行われました。今後ともアフリカ外交団,市民社会,民間企業とも連携しながらTICAD7に向けての気運を盛り上げてまいります。

イラクにおける邦人拘束事案

【朝日新聞 小野記者】今日,イラクで日本国籍を持ったと思われる男性がテロに関与した疑いで拘束されたという報道がありましたが,事実関係,日本国籍を有しているかどうかなど外務省で把握していることを教えてください。
 
【大菅外務報道官】報道は承知しておりますが,個人情報に関する事柄でもあり,コメントは差し控えたいと思います。
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