記者会見
吉田外務報道官会見記録
(令和2年8月5日(水曜日)15時45分 於:本省会見室)
冒頭発言
【吉田外務報道官】冒頭私の方から2点、申し上げたいと思います。
(1)第4回SDGsアワードの公募開始
【吉田外務報道官】1点目は、外務省報道発表という形で皆様の方にもお知らせさせていただいておりますけれども、令和2年度「ジャパンSDGsアワード」の公募について、申し上げたいと思います。SDGs持続可能な開発目標推進本部というのがございますけれども、そちらでは、令和2年度の「ジャパンSDGsアワード」の候補となる案件の公募を開始いたします。この表彰は、2015年に国連で採択されましたSDGsの達成に向けまして、優れた取り組みを行う企業や団体等を表彰する制度でございます。平成29年度に創設され、今回で4回目となります。応募期間は8月5日水曜日、本日に開始をいたしまして9月30日水曜日までということになっております。募集の対象は、SDGsの推進や達成に資する優れた取組みを行っている企業や団体等でございまして、大きな企業に限らず、中小企業でありますとか、大学、あるいは学校の部活動、それからNPO/NGOといった方も対象になります。
このSDGs推進本部におきましては、その公募の結果、推進本部長・内閣総理大臣表彰、それから副本部長・官房長官および外務大臣の表彰を付与いたします。また、特筆すべき功績があったと認められる方々については、特別賞を付与するという場合もございます。様々な、多様な団体の方による取組みを後押して、国内におけるSDGsの具体的な行動の促進に良い貢献をしたいと、このように考えております。
(2)レバノン・ベイルートでの爆発
【吉田外務報道官】それから2点目でございますけれども、ご案内のように、レバノン・ベイルートで大規模爆発がございました。日本時間5日未明、現地時間の4日の夕方ですけれども、ベイルート港の中にあります倉庫で大規模な爆発が発生、報道等によりますと、周辺地域あるいはその市内、多くの建物が損傷し、100名を超えるような死者、それから4,000名に及ぶような負傷者が出ているというふうに伝えられております。
日本政府といたしまして、レバノン政府およびレバノンの国民の方々に対して、お見舞いを申し上げると共に、お亡くなりになられた方々、そのご家族に対して心からの哀悼の意を表したいと思います。
それから、これまでのところ、この爆発によって、在留邦人1名の方が軽症を負われたということが確認されておりますけれども、現時点におきまして、その他の邦人の方が被害に遭ったとの情報には接しておりません。なお、軽傷を負われた方の邦人の方につきましては、ご本人、ご家族の同意を得ておりませんので、人定事項についてはご容赦をいただきたいと思います。
レバノン大使館におきましては、在留邦人、今、登録ベース(注:海外在留邦人調査統計)で、約100名の方がいらっしゃいますけれども、在留邦人の方それから「たびレジ」の登録者に対して、領事メールを出しまして、注意喚起を行っておりますし、スポット情報を発出しております。
冒頭、私の方からは以上です。
レバノン・ベイルートでの爆発
【毎日新聞 田所記者】レバノンの関係で、在留届や「たびレジ」の登録の方にスポット情報や問い合わせなどをしているということで、怪我という意味での被害、あるいは建物の破損とかですね、なんかいろいろ、そういった被害全般をこれから外務省として把握するということになるんでしょうか。
【吉田外務報道官】現地のレバノン大使館におきましては、まず在留邦人として、ご登録いただいている方、在留届ですとか、あるいは「たびレジ」を登録していただいている方につきまして、こういう方々に対しては、その現地の状況等について、お知らせをするとともに、注意喚起をさせていただいております。こういったことを通じて、安否照会をさせていただいている部分もございまして、そういったものも含めて集計したところ、現時点までで、1名の方を除いて、邦人の方で被害があったという情報には接しておりません。もちろん、今後、そういった情報に接して、大使館にご連絡されたり、あるいは我々の方でいろんなルートで、情報収集、現地状況について情報収集を別途行いますので、そういった過程で、判明した方については、その安否含めて、きちんと確認をし、必要な支援を行っていくと、こういう考えであります。
レバノン・ベイルートでの爆発とカルロス・ゴーン氏
【NHK 渡辺記者】確か、日本のレバノンにある大使館は、あのカルロス・ゴーン氏の状況については常に把握して、監視というのか、やり方は、わかりませんけども、常に見てると思うんですが、今回の事件の爆発事故に関して、カルロス・ゴーン氏の所在っていうのは、どういうふうになっているかわかりますか。
【吉田外務報道官】お尋ねいただきましたカルロス・ゴーン氏につきましては、日本政府の立場、カルロス・ゴーン容疑者の引渡しであるとか、そういったことについては、レバノン政府には随時、日本政府の考え方を説明しておりますし、我々として、現地の大使館は、常に同氏を取り巻く情報について、アンテナを高くしているということはご案内の通りであります。
現在までのところ、今回の爆発との関係において、ゴーン氏についての何か情報に接しているということは必ずしもございませんけども、ブラジルの新聞に対して、ゴーン夫人がインタビューに答えた内容で、ゴーン氏の住んでいる住居でも大きな被害があったというようなことを話しているというようなことが報じられていると承知しています。
【NHK 渡辺記者】そうしますと、ゴーン氏の夫人のインタビュー記事によって、把握されているっていうことだと思うんですけど、ブラジルですと、報道官みずから、ポルトガル語で多分見てらっしゃると思うんですけど、実際あれでしょうか、本人被害があったというのはどういう被害なのか、どういった状況にあるのかっていうのは、それなりに日本としては関心あると思うんですけど、どういう、現状としては、実際にはどう把握されているんでしょうか。報道以外の部分として。
【吉田外務報道官】今申し上げたことの補足ですけれども「エスタード・デ・サン・パウロ」という新聞だったかと思いますけれども、同紙に対するインタビューでは、住居に被害があったということを言われているそうで、具体的にその身体に被害とか、そういう内容ではなかったかと承知しています。いずれにいたしましても、この問題につきましては、日本国政府としては、重大な関心を持って、ゴーン氏の行方あるいは身柄の動向について、あらゆるチャネルで、情報収集しているという立場にございます。大きな情報に接した場合には、適切に対応するという立場でございますが、現時点で皆様の方にご紹介できるような話しというのはございません。