記者会見

大菅外務報道官会見記録

(平成30年12月19日(水曜日)16時30分 於:本省会見室)

冒頭発言

(1)外交記録公開

【大菅外務報道官】今朝の報道発表でご案内し,また,既に一部報道されていますが,本19日,新たにファイル22冊分の外交記録の一般公開を行いました。これらのファイルについては,外交史料館において原本の形で閲覧可能となっていますが,全文書の電子データが,外務省ホームページ上でも閲覧可能となっています。外務省ホームページで本日付けの新着情報の中で,「外交記録の公開」を開いていただくか,「外交史料館」のページを開いていただくと,今回の全公開文書の電子データにアクセスすることができます。
 内容については,今回公開しましたのは,1957年及び1960年の岸信介内閣総理大臣の米国訪問,1987年の中曽根康弘内閣総理大臣の米国訪問,1980年代後半の日米半導体協議等に関するものです。
 外務省としては,外交記録の公開を通じ,国民に対する説明責任を果たすとともに,我が国政府のこれまでの外交活動の成果が歴史的検証に委ねられる機会となることを期待しています。

(2)エジプト政府による西日本豪雨被災3県に対する招聘事業

【大菅外務報道官】12月23日から30日までの日程で,エジプト政府の招へいにより,本年7月の西日本豪雨で被害を受けた3県(岡山県,広島県,愛媛県)の高校生23名及び引率者4名の合計27名がエジプトを訪問する予定です。
 本件は,本年7月の豪雨の被害を受け,エルシーシ・エジプト大統領から,被災地の人々を励ますために,被災地の学生ほかをエジプトへ招待したいとの意向が示され,在京のエジプト大使館が被災3県と調整するとともに,外務省でも側面支援を行ってきたものです。
 今般のエジプト政府による招へい事業により,日本とエジプトの友好関係が一段と深まることが期待されます。

日中外務報道官協議

【産経新聞 原川記者】昨日,中国の陸慷(りく・こう)外務省報道官と約9年ぶりになる日中の外務報道官の協議が行われましたけれども,そこでの成果,やり取りについて,具体的にいくつかご紹介いただけないでしょうか。

【大菅外務報道官】お互いに,それぞれの国の外交政策について,マスメディアを通じて,若しくはその他のメディアも通じて,いかに効果的に発信していくかということを任務としています。そういう共通の立場から,特に本年に入って非常に緊密化している日中の関係,これをどのようにお互いに協力しながら,それぞれの国内,それから対外的にも発信していくかという観点から,まず,それぞれがどういった取組をこれまでしているかを情報共有し,その上で今後に向けてどのような工夫をできるかについて,非常に突っ込んだ意見交換ができたと思っています。
 また,今回は9年ぶりでしたけれども,次回については,2019年に中国で開催するということも一致して発表もしています。一回の協議で何か具体的な成果が出るということにはならないと思いますけれども,今後,より意思疎通を緊密化していくことで,日中関係の深化と促進といった観点から,少しでも協力できるところは協力していくという意味において,非常に良い意見交換ができたと思っています。

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