記者会見

丸山外務報道官会見記録

(平成30年3月28日(水曜日)16時30分 於:本省会見室)

冒頭発言

(1)日印外相会談

【丸山外務報道官】29日夜,河野外務大臣が訪日中のスワラージ・インド外務大臣と第9回日印外相間戦略対話を行います。
 本外相会談では,日印二国間関係の更なる強化に向けた取組に加え,国際的課題や地域情勢等について意見交換が行われる予定です。
 今般のインド外相の訪日により,両国の絆と協力関係が一層深まることが期待されます。

(2)国連安全保障理事会決議第1540号に関する専門家グループ・メンバーの就任

【丸山外務報道官】4月1日,田中極子・防衛研究所主任研究官が,国連安全保障理事会決議第1540号(1540決議)に関する1540委員会専門家グループのメンバーに就任します。
 1540決議は,テロリストを含む非国家主体への大量破壊兵器及びその運搬手段の拡散防止を目的とした決議です。同専門家グループは,同決議の履行推進のため,国連加盟国からの報告の精査,技術的な質問への対応,履行支援の実施等の業務を担当しています。
 日本人が同専門家グループのメンバーに就任するのは,今回が初めてのことです。
 我が国は,今後とも1540決議の確実な履行等を通じ,国際的な不拡散体制の強化に向けた取組を継続していく考えです。

(3)対日理解促進交流プログラム

【丸山外務報道官】現在,対日理解促進交流プログラムで多くの若者たちが日本を訪問しています。「JENESYS2017」の下,ASEAN10カ国及びインド・東ティモールの大学生・大学院生96名,「カケハシ・プロジェクト」の下,米国の高校生・大学生45名,社会人4名,「JUNTOS!!」の下,太平洋同盟グループの政府関係者等17名が来日しています。
 それぞれ各地方を訪問し,様々な方々等との交流を体験しています。
 将来を担う若手人材が本プログラムを通して,多くの日本人との交流を重ねていただき,この経験や日本の魅力を帰国されてからも積極的に発信し,周囲の方々とも共有していただければと思います。

日本の北朝鮮外交

【朝日新聞 板橋記者】北朝鮮の絡みなんですけれども,中国への金書記長の訪問なんかが報じられたり,いろいろしていますが,日本における北朝鮮外交の今後というか,その辺について,見通し等々言える範囲で教えていただければと思います。

【丸山外務報道官】今般,いろいろと動きが出てきておりますが,まずは我々の方としては,現在,南北の首脳会談,そして米朝の首脳会談に向けて,引き続き日米韓3か国の間で綿密に政策のすり合わせを行っていくということが必要であろうと考えております。
 北朝鮮との関係では,過去においてもいろいろありましたし,北朝鮮の完全な検証可能な,かつ不可逆的な方法で核・ミサイル開発の放棄を実現する,そのためにも今後とも最大限の圧力を継続していくことが重要だと考えております。先ほど申し上げましたように,二つの会談を通して,北朝鮮から具体的な行動を引き出して意味のある対話にしていくこと,これが重要だと思っております。
 その上で日米韓3か国で緊密に連携をして,核・ミサイル,そして拉致問題の包括的な解決に向けた取組を進める上で,何が最も効果的かという観点から今後の対応を検討していきたい,そのように思っております。

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