記者会見
丸山外務報道官会見記録
(平成30年2月21日(水曜日)16時33分 於:本省会見室)
冒頭発言
(1)日フィンランド外相会談
【丸山外務報道官】本21日夜,河野外務大臣は,ソイニ・フィンランド外務大臣と夕食をとりつつ,外相会談を行います。
日本とフィンランドは,来年,外交関係樹立100周年を迎えます。昨年7月には安倍総理がフィンランドを訪問し,ニーニスト大統領との間で両国の戦略的関係を一層発展させていくことで一致しています。
今回の外相会談では,かかる首脳間での一致を受け,「法の支配」など基本的価値を共有し,重要な戦略的パートナーであるフィンランドと,良好な二国間関係が一層強化され,国際場裏における協力が促進されることが期待されます。
(2)「気候変動に対する更なる行動」に関する非公式会合
【丸山外務報道官】2月22日及び2月23日,三田共用会議所において,第16回「気候変動に対する更なる行動」に関する非公式会合を開催します。
本会合は,日本とブラジルが共同議長を務め,2002年から毎年2~3月に東京で開催してきています。主要国の気候変動交渉の実務担当者(首席交渉官級)が非公式な形で率直に議論するものです。
前年のCOPの成果を振り返り,その年のCOPまでの交渉の方向性を話し合う機会として,各国交渉官が大変重視しています。また,一年間の気候変動交渉・会合の口火を切る最初の会合としての評価を確立しています。
北朝鮮情勢(平昌五輪における米朝及び日朝の接触)
【共同通信 田中記者】午前中に報道がありましたけれども,ペンス副大統領が訪韓した際に,北朝鮮側と会談が一度セットされたけれども,土壇場になって北朝鮮側がキャンセルしたと,米政府も認めましたけれども,これについて日本外務省としてはどのように評価,受け止めているんでしょうか。
【丸山外務報道官】安倍総理とペンス米国副大統領とは,ペンス副大統領の訪日の際に加えて,平昌でも今後の方策について綿密にすり合わせを行ってきております。そして北朝鮮の完全で検証可能な,そして不可逆的な非核化に向け,圧力を最大限まで高めていくとの方針について,完全に一致しております。
我が国としては,引き続き,日米・日米韓3か国で協力し,北朝鮮に政策を変えさせるため,あらゆる手段を通じて圧力を最大限にし,北朝鮮の方から対話を求めてくる,そういう状況を作っていきます。
【NHK 辻記者】アメリカ側が北朝鮮と接触しようとしていたことは,日本側には事前には連絡があったんでしょうか。
【丸山外務報道官】米側との関係においては,日米間の具体的なやり取りについては,お答えは差し控えさせていただきたいと思いますが,安倍総理とペンス副大統領との間の一連の意見交換を通して,日米間では十分な時間をかけて,訪韓する北朝鮮代表団への対応等について,綿密にすり合わせを行い,必要な情報共有を受けています。
【NHK 辻記者】安倍総理は金永南(キム・ヨンナム)氏と接触して,ペンス副大統領は金与正(キム・ヨジョン)氏と,相手が違うように見受けられますけれども,ここら辺の受け止めはどのように。
【丸山外務報道官】今回は,ご指摘のとおりに平昌五輪の機会に,文在寅(ムン・ジェイン)大統領主催レセプションの会場で,安倍総理から金永南(キム・ヨンナム)北朝鮮最高人民会議常任委員長に対して,拉致問題,それから核・ミサイル問題を取り上げ,日本側の考え方を伝えたということであります。
【NHK 辻記者】アメリカ側とは,同じ北朝鮮と接触する側の相手が違うというのはどういうふうに受け止めたらいいんでしょうか。
【丸山外務報道官】米側がどのように考えているかについては,我々の方としてはコメントは差し控えたいと思います。