記者会見
丸山外務報道官会見記録
(平成30年1月10日(水曜日)16時34分 於:本省会見室)
冒頭発言
(1)グスタフソン国連食糧農業機関事務局次長の訪日
【丸山外務報道官】1月28日から2月3日まで,第2回日・FAO年次戦略協議のため,ダニエル・グスタフソン国連食糧農業機関(FAO)事務局次長が訪日します。
我が国は,食料・農林水産分野における国連専門機関の筆頭であるFAOの活動を大変重視しており,第2位の分担金拠出国として,FAOとの関係強化に取り組んでいます。日・FAO年次戦略協議は,昨年1月に初めて開催しました。同年5月にはグラツィアーノ事務局長が訪日しました。
今回訪日するグスタフソン事務局次長は,滞在中に年次戦略協議のほか,明治大学において公開講演・ジョブセミナーを実施します。また,外務省主催の「食品ロスを考える国際セミナー -さあ,今日から実践!-」に出席し,世界の食品ロスの現状を説明します。更に宮城県を訪問し,昨年11月に日本で9番目の世界農業遺産として認定された大崎地域を視察するとともに,東日本大震災で大きな被害を受けた同県石巻の魚市場やトマト農家・いちご農家などを訪問します。
(2)対日理解促進交流プログラム
【丸山外務報道官】対日理解促進交流プログラムは,平成27年度より開始されており,人的交流を通して我が国への理解を促進し,外交基盤を拡充,我が国の外交姿勢や魅力の発信をすることで国際社会における対日イメージの向上,あるいは我が国への持続的な関心の増進を図ることを目的にしています。
今回は,新年を迎えまして米国,カナダ,韓国,ソロモン,パプアニューギニア,フィジーの大学生・社会人,計約160名が現在訪日中です。それぞれ各地方に訪問しています。
また,1月16日からベトナム,カンボジア,韓国,米国の高校生・大学生・社会人140名が訪日し,それぞれ各地方を視察し,地域の方々との交流を体験します。
本プログラムを通して多角的に日本についての理解を深めていただき,日本の魅力を積極的に発信していただくことが期待されます。
日・FAO年次戦略協議
【共同通信 竹本記者】FAOの事務局次長さんの関係で,年次戦略協議,これはかみ砕いて言うと,何を話し合うものと理解すればよろしいでしょうか。
【丸山外務報道官】先ほど申しましたように,年次戦略協議というのは,日本とFAOが昨年から開始したものです。
FAOの取組とは,国連専門機関として特に食糧・農林水産分野で大変顕著な活動をしています。そういったFAOと日本のその分野における考え方とのすり合わせを行っていく,そうすることによって,専門機関の活動と日本の考え方との調整を行うことを大きな主眼として開始しています。
昨年の1月に第1回を行なったところでして,今後,回数を重ねるごとに段々と協議の実態,中身が詰まってくるだろうと思っています。