記者会見
丸山外務報道官会見記録
(平成29年2月22日(水曜日)16時40分 於:本省会見室)
冒頭発言
(1)平成28年度外国人の受入れと社会統合のための国際ワークショップ
【丸山外務報道官】来週,3月1日(水曜日),外務省は国際移住機関(IOM)との共催で,平成28年度「外国人の受入れと社会統合のための国際ワークショップ」を東京ウィメンズプラザで開催します。
この国際ワークショップは,今回で8回目となるもので,これまで我が国の外国人政策や大規模災害時の外国人支援のほか,外国人に対する子女教育,医療,就労環境などをテーマに開催しています。
外国人の永住・定住化の進行に伴い,外国人との共生社会の実現に向けた環境の整備が必要になっています。そのような中で,今回のワークショップでは,「多文化共生社会に向けて-外国人女性の生活と活躍を中心に」というテーマの下で,日本に暮らす外国人の「女性」に焦点を当てた共生社会の在り方について議論します。
当日は,冒頭,薗浦外務副大臣が開会のあいさつを行う予定であり,また,国際移住機関(IOM)のスウィング事務局長が基調講演を行い,続いて海外の女性移住者の状況について海外の有識者によるプレゼンテーション,外国人女性の支援関係者,当事者たる外国人女性の方々によるパネル・ディスカッション等が行われる予定です。
(2)第15回「気候変動に対する更なる行動」に関する非公式会合の開催
【丸山外務報道官】3月9日及び10日の両日,第15回「気候変動に対する更なる行動」に関する非公式会合が,東京の三田共用会議所において開催されます。
この会合は,気候変動交渉について率直な議論を非公式な形で行うことを目的として,日本とブラジルが共同議長を務め,2002年より毎年東京において開催しているものです。本年は,約30の国及び機関から気候変動交渉の首席交渉官を始めとする実務者が出席する予定です。
今回の会合においては,昨年11月,2020年以降の温室効果ガス排出削減等のため,新たな国際枠組みであるパリ協定が発効したことを踏まえ,昨年11月にモロッコのマラケシュで開催された国連気候変動枠組条約第22回締約国会議(COP22)の成果に対する評価や,本年11月にドイツのボンで開催されるCOP23に向けた今後の交渉の進め方について,非公式かつ自由な意見交換を行う予定です。
「竹島の日」
【NHK 及川記者】本日,「竹島の日」で式典も行われていますけれども,その式典に政務官が日本政府からは出席された中で,韓国の外務省はそれに抗議するという動きがあったかと思うんですけれども,抗議を受けたということについての受け止め,それから,こちらから何か更なるアクションを起こしていらっしゃるのかどうか伺います。
【丸山外務報道官】韓国からは申し入れがありました。それに対しては,当方からは従来の日本の立場に基づいて,その主張は受け入れられない旨,応じています。
竹島は歴史的事実に照らしても,かつ国際法上も,明らかに我が国固有の領土であります。また,他方において竹島問題というのは,一朝一夕に解決する問題ではなく,韓国側に対しては,受け入れられないものについては受け入れられないということをしっかりと伝えて,大局的観点に立って,冷静に,粘り強く対応していくということが必要だと思います。
日韓間に関しては,難しい問題もありますが,我が国としては,意思疎通を今後も積み重ねて,大局的観点から重層的で,未来志向の日韓関係を構築すべく努力していく,そういう考えであります。