記者会見
大菅外務報道官会見記録
(平成31年2月6日(水曜日)16時32分 於:本省会見室)
冒頭発言
(1)「日中青少年交流推進年」
【大菅外務報道官】昨5日の春節に際し,安倍総理と河野外務大臣が,中国の方々向けに発出しました新年の挨拶でも言及されておりますが,本年は「日中青少年交流推進年」です。日中の両国首脳は,今後5年間で3万人規模の青少年交流を実施するほか,若い世代を中心とした両国民の相互理解に資するイベントを開催・支援していくことで一致しています。
具体的な活動例としては,1月11日から13日に,西野朗・前サッカー日本代表監督が北京を訪問し,U13からU16の選手らと交流しました。また今後の予定としては,2月25日から3月3日,中国各地で公益事業に関わる青年35名が防災・環境をテーマに訪日し,東京や奈良で地方自治体やボランティア団体の取り組みを視察します。
外務省としては,本年はこれまで以上に,青少年をはじめとした日中国民同士の交流に力を入れてまいりたいと考えています。
(2)外務省セミナー「学生と語る」の開催
【大菅外務報道官】明7日,外務省内において,大学生を対象としたセミナー「学生と語る」を開催します。
外務省では,次世代の若者に外務省の概要や外交官の業務内容を知ってもらい,外交を身近に感じていただくために,外務省職員が全国各地の大学や高校に赴いて講演する等の活動を,年間を通して行っています。また小・中・高校生を対象とした省内見学等も企画しております。明日のセミナー「学生と語る」は,こうした取組の一環として,大学生を対象とするものです。
中堅職員による国際情勢全般についての基調講演の後,「日米関係」「TICAD(アフリカ開発会議)」それから「G20サミット」の各テーマに分かれた分科会で,若手省員が学生とディスカッションを行い,最後に各分科会の結果を参加学生から報告してもらう予定です。
今回初めての試みとして,外務省の政務の参加を得ることとし,鈴木憲和外務大臣政務官が参加する予定です。また,今回初めてメディアの皆さま方にプログラムをすべて公開することとしました。
今国会冒頭の河野外務大臣の外交演説でも触れられたとおり,知恵と工夫による「裸の外交力」が試される時代にありまして,外務省としては,幅広い学生層が外交活動に対する興味・関心を深め,国際舞台を目指す若者の増加につながるよう努めてまいります。
米朝首脳会談
【読売新聞 梁田記者】先ほど行われたアメリカのトランプ大統領の一般教書演説の中で,米朝首脳会談を2月27日,28日ということで発表がありました。改めて状況が動く起点となりうるかもしれませんので,日本政府としてこの会談の中で望む成果と,今後,日本として情報をどうやって取っていくか,そのへんの見通し等を伺えればと思います。
【大菅外務報道官】ご指摘のとおり,一般教書演説でトランプ大統領は2月27日,28日にベトナムに於いて金正恩(キム・ジョンウン)委員長と再び会談すると発言されました。我が国としては,昨年6月の米朝首脳共同声明において確認されたとおり,朝鮮半島の完全な非核化に向けた北朝鮮のコミットメントを含む米朝両首脳間の合意が,完全かつ迅速に履行されることを期待しています。我が国と米国政府との間では,この他にも我が国にとって重要な拉致問題を含め,平素からあらゆる機会を通じて,北朝鮮の問題について緊密に連携してきています。第2回米朝首脳会談に向けて,引き続きしっかりと日米間で政策をすり合わせていくということです。