
国連の場における演説
第64回国連総会第三委員会 議題65人権理事会報告書
足木公使によるステートメント骨子
平成21年10月29日
(英文はこちら)
1.導入
- 人権理事会の活動が軌道にのり、右活動を歓迎する。
- 人権理事会の報告書は、ジュネーブの人権理事会における勤勉な作業や同理事会における議論から生まれた英知を尊重し、総会本会議に直接提出されるのが適切であり、第3委で人権理事会での議論をリオープンすべきものではないと考える。
2.人権理事会と第3委員会
- 人権理事会は選ばれたメンバーによって、相互理解を基盤に人権分野での新たな国際協力を構築するとともに、大規模かつ深刻な人権侵害に機敏かつ柔軟に対応していくことが期待されている。
- 他方、第3委員会は、国連全加盟国による普遍的なフォーラムであり、それぞれの利点を生かしつつ互いの活動を尊重し、相互補完的に世界の人権状況の改善に向けて対応していかなければならない。
3.ハンセン病
- 現代では治療可能な疾病であるハンセン病についての誤った認識や誤解に基づく偏見・差別によるハンセン病患者・回復者及びその家族に対する深刻な人権侵害が、今なお世界各地に存在。偏見・差別の是正や改善が必要。
- 我が国は、人権理事会に関連決議を主提案するなど、ハンセン病差別の撤廃に向けた各国の取組の指針(ハンセン病差別撤廃に関する原則及びガイドライン)の策定に貢献。来年以降、国連総会において、ハンセン病差別撤廃に向けた各国の協力を求める決議を提出する予定。同差別の撤廃に向けて、今後とも国際社会において主導的役割を果たしていく。
4.結び
- 人権理事会は設置5年後に、右作業及び機能を見直すことになっており、右議論には、我が国も積極的に関わっていく所存。
- 我が国は、人権理事会が相互理解を基盤に人権分野での新たな国際協力を構築するとともに、大規模かつ深刻な人権侵害に機敏かつ柔軟に対応していけるよう、人権理事会理事国として建設的な役割を果たしていく。また、我が国は、人権高等弁務官事務所(OHCHR)による人権状況向上のための効率的で効果的な活動強化を支持するとともに、そのための支援を継続する考えである。