演説

中山外務大臣政務官演説

UNCTAD第12回総会中の
内陸開発途上国(LLDCs)閣僚会合における
中山外務大臣政務官スピーチ

平成20年4月22日午後6時
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議長閣下、各国・国際機関代表の皆様、並びにご列席の皆様、

 本日は、内陸開発途上国閣僚会合にお招き頂き、ありがとうございます。

 現在UNCTAD総会では途上国の問題が議論されていますが、全ての途上国が使える単一の開発シナリオは存在しません。各途上国はそれぞれ異なった困難を抱えています。このため、共通の困難を抱える国々をグループ化することは効果的といえます。小島嶼開発途上国(SIDS)に共通の問題があるように、内陸開発途上国(LLDC)も共通の問題を抱えています。本日の会議がLLDC諸国とそのパートナーにとって重要なのはこのためです。

 我が国はLLDC諸国のパートナーとして、LLDCの問題解決に努力を続けて参りました。2003年にアルマティで開催された初の閣僚級会議に関する一連のプロセスでは、政府間専門家会合や準備委員会で我が国が議長役を務めました。我々の努力がアルマティ行動計画の採択という形で実を結んだことをうれしく思います。また、現在進んでいるアルマティ行動計画中間レビュー・プロセスでも、高須国連代表部大使がファシリティテーターを務めています。

議長、

 LLDCが抱える問題の一つは輸送問題です。我が国は、LLDCの経済活動が近隣国、更には港湾へと上手く繋がっていくよう、LLDCの主体的な努力を支援してきています。例えば、今年1月、アジアのLLDCであるラオスを含むメコン地域に対し、東西回廊等の「物流円滑化のための2千万ドルの支援」を表明しました。こうした支援は、ザンビアなどアフリカ諸国にも行っております。

議長、

 LLDCが抱える課題は物流面だけではありません。気候変動問題の関連でも、LLDCは森林保全や砂漠化など大きな課題に直面しています。

 我が国は本年のG8議長国として、この問題でもリーダーシップを発揮しています。具体的には、本年1月「クールアース・パートナーシップ」を発表しました。今後とも、温室効果ガスの排出抑制と経済成長を両立させ、気候の安定化に貢献しようとするLLDCや他の途上国を支援していく考えです。

 来月のTICAD IVは本日ここで私が申し上げたことを検討する良い機会になります。我が国は、TICAD IVなどを通じて、今後ともLLDC諸国の信頼できるパートナーとして最大限の協力をしていく所存です。

 ご静聴ありがとうございました。

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