演説

国連の場における演説

第29回情報委員会
小寺次郎大使によるステートメント(骨子)

平成19年5月1日

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議長就任祝意、広報局長就任祝意

まず、議長就任に祝意を述べるとともに、貴議長采配の下で、本委員会が有意義な成果を挙げることを確信します。また赤阪清隆広報担当事務次長の就任に対し、祝意を申し上げるとともに、マルチ経験の豊かな貴局長が指導力を惜しみなく発揮され、広報局の更なる発展が達成されるよう望みます。貴広報局長が30日に行った説明は、広報局の目標に向かって戦略的なアプローチを示すものとして、これを評価します。

国連広報局の活動評価

事務総長報告に説明されている種々の広報活動の中でもとりわけ、世界各地の広報センターの戦略的活用、新情報技術の利用による効率的な広報の実施、国連ホームページの拡充について、限られた広報局のリソースをより効率的に活用する手段として評価しています。我が国は広報局が広報局長のリーダーシップの下、一層の効率化を進めようとしていることを評価し、今後ともこうした効率化への努力が継続されるよう望みます。

UNICの役割

国連広報局が広報戦略を立案する「司令塔」とすれば、世界各地のUNICは各国・地域の国民にそのメッセージを伝えるための「中継基地」として重要な役割を担っています。世界に国連の活動を迅速かつ正確に伝えることにより、各国における国連への支援の意識を高めることが可能です。また、各国・地域へのメッセージは、UNICがその国民性や地域性に応じて、より効果的なものとなるよう加工することも重要かと思われます。広報局が今後も、UNICの戦略的活用を諮り、UNICが各国・地域の国連広報活動上主導的役割を担えるよう、国連組織内の調整を行うことが望ましいと考えます。

UNIC東京の評価・支援

UNIC東京は日本における国連広報において重要な役割を果たしています。昨年は日本の国連加盟50周年を記念して「国連こども絵画コンテスト」や「世界で働く日本人国連職員」写真展などを開催しました。事務総長報告(A/AC.198/2007/2)においても概要の紹介がされていることを感謝します。また、UNIC東京はウェブサイトに加盟50周年特集として、国連関係者や各界で活躍する人々によるビデオメッセージを掲載しましたが、こうした企画は、より多くの日本国民が国連への理解を深め、関心を高めるために大きな役割を果たしたものと思われます。我が国はUNIC東京が、国連について日本語で発信できる唯一の機関として、更に発展することを望んでいます。この観点から本年も厳しい財政事情の下、45.7百万円の財政支援を実施しましたが、これは円ベースでは昨年より20%の大幅増となっています。

日本国連加盟50周年事業の紹介

我が国は昨年国連加盟50周年を迎えました。昨年12月には東京において、天皇皇后両陛下のご臨席を得て、内外の賓客を多数迎え、記念式典が開催されました。また当地においても、5月には総会議場において50周年記念のアジアン・アーティスト・アンド・コンサートクラシック・コンサートや、6月にはビジターズ・ロビーにおいてカンボジア代表部との共催で「アンコールの尊顔展」などの文化行事を、国連広報局のご協力を得て実施しました。広報局に対しあらためて感謝申し上げます。

結語

我が国は、国連の重要な役割を世界に発信する広報局が、今後とも国連広報の中枢としてその機能を発揮し、戦略的な広報活動を展開できるよう、協力を惜しまない所存です。

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