演説

国連の場における演説

ボスニア・ヘルツェゴビナ情勢に関する安保理公開会合における羽田公使ステートメント
(仮訳)

平成17年11月15日

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議長、
 ボスニア・ヘルツェゴビナ情勢に関する本日の公開会合の開催に感謝します。また、アシュダウン上級代表からの包括的なブリーフィングに感謝いたします。

議長、
 我が国は、先週、デイトン合意から10周年にあたる今年に、EU外相理事会によるボスニア・ヘルツェゴビナとの安定化・連合協定(SAA)交渉の開始承認されたことを歓迎いたします。ボスニア・ヘルツェゴビナは今、これまでの戦後復興の段階から、明確に、EU統合に向けての発展という段階へ移行したものと認識いたします。この10年間の進展は、ボスニア・ヘルツェゴビナ国民・政治指導者、アシュダウン上級代表を始めとする上級代表オフィスの精鋭の方々、そして国際社会の弛まざる努力なくしては達成できないものであったと考えます。我が国は、特にアシュダウン上級代表の卓越したリーダーシップに敬意を表明したいと思います。

議長、
 しかしながら、ボスニア・ヘルツェゴビナは、依然として多くのなすべき課題を抱えており、国家として独り立ちしていくためには、これらの課題を解決していくことが必要であります。そのため特にボスニア・ヘルツェゴビナの政治指導者が、警察機構改革及びICTYへの協力及びボスニア・ヘルツェゴビナ政府全体のスリム化、更には市場経済化を含む経済分野等様々なエリアで、国際社会との協力の下、更なる努力を傾注することを期待いたします。

議長、
 我が国は、和平履行評議会運営委員会の一員としてボスニア・ヘルツェゴビナにおける和平履行に積極的に貢献して参りました。現在の我が国の支援は、(イ)市場経済化支援、(ロ)環境分野支援、(ハ)平和の定着支援の3分野を重点分野としており、昨年4月の西バルカン平和定着・経済発展閣僚会合のフォローアップの一環として、10月25日~27日、サラエボにおいて、ボスニア・ヘルツェゴビナ及びUNDPと共催で「第二回西バルカン観光開発地域会合」を開催いたしました。

議長、
 我が国は、ボスニアの平和と安定は、南東欧地域の平和にとって不可欠であると考えています。今後も引き続き、国際社会との協力の下、これらの活動を通じ、同地域の安定と繁栄の達成に向け協力して参ります。

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