平成17年7月6日
議長、
まず、7月の議長に就任したことをお祝い申し上げます。議長に対しては日本代表団の全面的に協力するつもりであり、議長の指導の下、議長及び他の安保理の同僚とともに作業するのを楽しみにしております。また、フランスのラブリエール大使が6月の安保理の作業を極めて効率的な運営したことに対し敬意を表します。
国連ブーゲンビル監視ミッション(UNOMB)の終了に際し、トゥルク国連事務次長補によるブーゲンビルに関する包括的な、かつ最後のブリーフに感謝します。国連事務局、就中現地に展開されていたUNOMBがブーゲンビル和平プロセスにおいて果たした大きな役割に祝意を申し述べます。
議長、
UNOMBのマンデートが成功裡に終了したことを、本日、安保理において確認することは、大きな喜びです。安保理議場を支配する達成感は、先に発出された安保理議長声明にすでに反映されているので、既に声明に書かれていることは繰り返しません。しかし、和平プロセスの実施におけるブーゲンビルの住民及びPNG政府の努力こそがこの満足すべき結果をもたらしたものであることを強調します。そして、我が国は、ブーゲンビル住民及びPNG政府に対し改めて敬意を表します。この機会を借りて、ジョセフ・カブイ自治政府首相及び他の選出された職員が地域の持続的平和と経済発展のために職責を果たせるよう祈念します。
我が国もこのプロセスに対し協力するため、選挙監視要員の派遣及び無償資金協力を通じた必要な機材協力を通じ、国際的及び地域的な選挙支援の一翼を担えたことに満足しています。他の国や地域機関とともに行ったこうした貢献が平和のための努力の手助けとなったと期待します。
議長、
ブーゲンビルにおける成功裡の自治選挙の完了は和平プロセスにおける大きな転換点ではありますが、引き続き課題が残っていることも事実であります。第一に、最優先課題は、法と秩序の強化であります。ブーゲンビルでは自治政府が成立したとはいえ、現地の治安情勢は引き続き脆弱な状況にあることに変わりありません。ブーゲンビルにおいてしっかりとした法と秩序がしっかりと確立するため、警察能力の向上やノーゴーゾーンにおける未回収武器の回収及び処分のための国際社会の協力が求められます。
第二に、何よりもブーゲンビルの持続的な経済発展が必要であります。ブーゲンビルがしっかりと自立するまでの間、国際社会からの継続的なコミットメントが求められます。そしてこのコミットメントは単に域内からのみならず、幅広い国及び、トゥルク次長が示唆したように、関連する国連機関から得られることが重要だと考えます。我が国は、PNG政府との緊密な協議を通じ、特にインフラ、教育、保健衛生といった現地のニーズの高い分野での支援及び経済、技術協力を継続していきます。
第三に、ノーゴーゾーンに残存する勢力との和解の推進です。ブーゲンビルの持続的な安定のためには、同地における和平を住民全てが享受し、自治政府への参加がより包括的なものになることが必要です。このためには、メカムイが自治選挙の結果を尊重し、経済開発のための政府の努力に積極的に協力することが求められます
議長、
ブーゲンビルに関する安保理における協議は本日が最後となりますが、我が国は、引き続きブーゲンビル住民の平和の定着に向けた努力を引き続き注視していくことを繰り返しし、締めくくりの言葉とします。