外務報道官談話
アルジェリア情勢について
(外務報道官談話)
平成31年3月13日
1 我が国は,3月11日(現地時間)に,ブーテフリカ・アルジェリア民主人民共和国大統領が5期目を目指さないことを明らかにした上で,大統領選挙に向けた政治改革のための新しい構想を発表したことを注視し,今後,アルジェリア国民の意思を踏まえる形で,安定的に改革が進展することを期待します。
2 アルジェリアの安定は地域の安定に不可欠であり,我が国としては,アルジェリアが現在の繊細な状況を経て,地域の平和と安定のため引き続き建設的な役割を果たしていくことを期待するとともに,日・アルジェリア間の伝統的な友好・協力関係を更に発展させていく考えです。
[参考]アルジェリア情勢
(1)2月10日,ブーテフリカ大統領は五選を目指し来る4月18日の大統領選挙への立候補を表明。包括的な国民議会に関する構想を発表。
(2)2月22日及び3月1日,ブーテフリカ大統領の立候補及び5選に反対するデモが発生。
(3)3月3日,ブーテフリカ大統領が立候補を正式に発表するとともに,その次の6選目となる大統領選挙には出馬せず,その選挙を前倒して実施するとの意思を表明。
(4)3月8日,アルジェ市内で200万人以上の規模の反ブーテフリカ大統領デモが発生。
(5)3月10日,ブーテフリカ大統領は療養中のジュネーブから帰国。
(6)3月11日,ブーテフリカ大統領が声明を発表。自分には「5期目がない」と明らかにするとともに,4月の大統領選挙の延期,包摂的な国民会議の設立,新しい憲法に関する国民投票等を含む構想を提示した。ウーヤヒヤ首相の辞任を受け,ベドゥイ内務・地方自治・国土整備大臣が新しい首相に任命された。