談話・コメント

外務大臣談話

南スーダン共和国の独立について

平成23年7月9日

  1. 本7月9日(土曜日) の南スーダン共和国の独立に際し,我が国は,南スーダンの全ての人々に対し心からの祝意を表するとともに,南スーダンの独立に向けて,これまで協力・支援を続けてきた南北スーダンの当事者,全ての国際機関・関係国の努力を評価します。

  2. 我が国は,南スーダン共和国の独立に伴い,本日,同国を承認しました。

  3. 我が国としては,南スーダンの自立に向けた国造りのため,南スーダン政府および国民が,サルヴァ・キール大統領のリーダーシップの下,一致団結して取り組んでいくことを期待します。

  4. 我が国としては,今後とも国際社会と協力して,南スーダンの国造りに対して可能な限りの支援を行っていくとともに,良好かつ緊密な二国間関係の構築のため,南スーダンと協力していく所存です。

【参考】
(1)スーダンでは,北部(アラブ系,イスラム教徒中心)と南部(アフリカ系,キリスト教徒等)の間で長年にわたる対立があり,1983年以降,北部政府と南部反政府勢力スーダン人民解放運動(SPLM)の間で20年以上にわたり内戦が継続。

(2)2005年,南北包括和平合意(CPA。本7月9日失効)が成立し南北内戦が終結。これまでに,統一政府・南部政府成立,憲法改正・南部憲法制定,南部住民投票法制定,総選挙実施等のCPAの履行が進んできた。スーダンからの南部スーダンの分離独立を問う住民投票(1月9日~15日)が実施され,圧倒的多数(98.83%)で分離独立が支持され,南スーダンの独立が決定した。

(3)南北境界線画定(一部が未画定状態),アビエ地域の帰属等のCPA上の未合意の課題及び南スーダン産出石油の収益の南北利益配分及び債務といったいわゆるポストCPA課題についても,南北スーダン間で継続交渉中。

(4)米,英,フランス,ドイツ,イタリア,カナダ等の主要国が,独立と同日付で南スーダンを国家承認済み。このような情勢を受けて,我が国としても承認を行ったもの。

(5)南スーダンの承認により,我が国が承認した国は194カ国となる。

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