談話・コメント

中曽根外務大臣コメント

齋賀富美子国際刑事裁判所(ICC)裁判官の逝去について

平成21年4月25日

[ENGLISH]

  1. 齋賀富美子国際刑事裁判所(ICC)裁判官がオランダで御逝去されたとの報に接し、悲しみに耐えません。御遺族に対し、日本政府を代表して哀悼の意を表します。
  2. 齋賀裁判官は、我が国の外交官として、人権・人道問題をはじめとした多くの分野において多大な貢献をされました。また、初の日本人ICC裁判官として、ICCを通じた国際刑事法・人道法の発展に尽力をされました。
  3. 齋賀裁判官の生前の御功績を偲び、心から御冥福をお祈りするとともに、謹んでお悔やみを申し上げます。

(参考)

1.齋賀富美子ICC裁判官

 2007年11月に行われた裁判官補欠選挙で選出された日本人初のICC裁判官(2009年1月の通常選挙で再選)。ICCでは、第一審裁判部及び予審裁判部に所属し、コンゴ民主共和国等における人道に対する犯罪や戦争犯罪に関する事件を担当していた。

 ICC裁判官就任前は、国連女子差別撤廃委員会(CEDAW)委員(2001年~2007年)や我が国初の人権担当大使(2005年~2007年)を務めた我が国の人権分野の第一人者。他に、1966年外務省入省後、駐ノルウェー兼アイスランド特命全権大使(2003年~2007年)、国際連合日本政府代表部大使(2002年~2003年)、埼玉県副知事(1998年~2002年)、駐シアトル総領事(2000年~2002年)等を歴任。

 2009年4月24日(金曜日)(オランダ時間)、オランダの病院にて心不全のため逝去。享年65歳。

2.国際刑事裁判所(ICC)

 ICCは、「国際社会全体の関心事である最も重大な犯罪」(ICCローマ規程前文)を行った個人を国際法に基づき訴追・処罰するため2002年に発足した史上初の常設国際刑事裁判所。オランダ(ハーグ)に所在し、2009年4月現在、締約国数は108ヵ国。我が国は2007年10月1日に加盟し、105番目の締約国となった。

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