(参考)
ICCは、「国際社会全体の関心事である最も重大な犯罪」(ICCローマ規程前文)を行った個人を国際法に基づき訴追・処罰するため2002年に発足した史上初の常設国際刑事裁判所。オランダ(ハーグ)に所在し、2009年1月現在、締約国数は108ヵ国。我が国は2007年10月1日に加盟し、105番目の締約国となった。
(1)定員18名のうち、3年毎に6名の裁判官(任期9年)が締約国会議によって選出される。今回の通常選挙は、日本、キプロス、南ア、ボリビア、カナダ、イタリア出身の6名の任期終了に伴い、1月19日からニューヨークで行われた。
(2)我が国のほか、オランダ、ギリシャ、イタリア、ベルギー、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ガイアナ、コロンビア、エクアドル、ボツワナ、ザンビア、ケニア、ガンビア、マダガスカル、コンゴ民主共和国、シエラレオネ、セネガル、南アフリカ、ナイジェリア、ブルキナファソ、ベナンから合計21名が立候補した(選挙前にコロンビア及びザンビアの候補が辞退。)。選挙の結果、第一回目投票で、ガイアナ(シャハブディーンICTY裁判官(79票)及び齋賀裁判官(72票)の当選が決定した。残りの候補17名はいずれも必要得票数(72票)の獲得に至らなかったため、残る4裁判官の選出は第二回目投票以降に持ち越された。
2007年11月に行われた裁判官補欠選挙で選出された現職のICC裁判官。抽選の結果、任期が2009年3月までとなったため、今次選挙において再度立候補した。これまで、国連女子差別撤廃委員会(CEDAW)委員(2001年~2007年)や我が国初の人権担当大使を務めた我が国の人権分野の第一人者。他に、駐ノルウェー兼アイスランド特命全権大使、国際連合日本政府代表部大使、埼玉県副知事等を歴任。