談話・コメント

中曽根外務大臣談話

2008年国連安保理非常任理事国選挙における我が国の当選について

平成20年10月18日
  1. 我が国は、現地時間17日午前(日本時間18日未明)、第63回国連総会における国連安全保障理事会(「安保理」)非常任理事国選挙において当選した。この結果、我が国は、来年1月1日から2年間、安保理非常任理事国を務めることとなった。
  2. 我が国は、国際の平和と安全のためにより一層貢献するとの考えから本件選挙に立候補していたものである。今回の投票結果は、我が国の国連の場における長年の実績及びその姿勢が、国際社会において高く評価され、かつ、今後の一層の貢献が期待されていることの表れである。今回の当選により、国連加盟国中最多となる10回目の非常任理事国を務めることとなる。
  3. 今日の国際社会は、地域紛争に加え、テロや大量破壊兵器の拡散等、個別の国家・地域のみでは対応が困難な多くの課題に直面しており、これらの問題に有効に対処するためには、国際社会が一致して協力することが重要である。国際の平和と安全の維持に関して主要な責任を負う安保理は、とりわけ重要な役割を果たすことが期待されており、我が国は、その中で積極的かつ建設的な役割を果たしていく考えである。
  4. 安保理改革に関しては、今後、来年2月末までに政府間交渉が開始され、改革の機運が一層高まっていくことになるが、我が国は、来年1月より、有力な常任理事国候補に相応しい安保理非常任理事国としての役割を積極的に果たすことを通じ国際社会からの期待に応え、安保理改革及び我が国の常任理事国入りの早期実現を目指す考えである。

(参考1)選挙結果の概要

1.アジア・アフリカグループ[改選議席数2]

 (有効投票数192票、投票総数191票、当選に必要な票数128票)
 ウガンダ(181票)が当選。
 日本(158票)が当選。
 イラン(32票)
 マダガスカル(2票)

2.ラテンアメリカグループ[改選議席数1]

 (有効投票数192票、投票総数186票、当選に必要な票数124票)
 メキシコ(185票)が当選。
 ブラジル(1票)

3.西欧その他グループ〔改選議席2〕

 (有効投票数192票、投票総数192票、当選に必要な票数128票)
 トルコ(151票)が当選。
 オーストリア(133票)が当選。
 アイスランド(87票)
 オーストラリア(1票)

東欧グループは今回改選なし。

安保理非常任理事国は10か国(任期2年)。毎年半数改選。

10か国の内訳は、アジアより2か国、アフリカより3か国、ラ米より2か国、西欧その他より2か国、東欧より1か国。

総会に出席し且つ投票する加盟国の3分の2の多数により決定。秘密投票。

(参考2)我が国が安保理メンバーを務めた時期

 1958-1959年、1966-1967年、1971-1972年、1975-1976年、1981-1982年、1987-1988年、1992-1993年、1997-1998年、2005-2006年(計9回)

(参考3)2009年の安保理メンバー国

1.常任理事国:中国、フランス、ロシア、英国、米国

2.非常任理事国:

(1)ベトナム、ブルキナファソ、リビア、コスタリカ、クロアチア(2009年末迄)

(2)日本、ウガンダ、メキシコ、トルコ、オーストリア(2010年末迄)

このページのトップへ戻る
中曽根外務大臣談話 | 平成20年談話 | 目次へ戻る