談話・コメント

高村外務大臣談話

コロンビア共和国の包括的核実験禁止条約(CTBT)批准について

平成20年1月31日
  1. 1月29日(火曜日)、コロンビア共和国が包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准書を国連に寄託した。CTBTの発効要件国の一つであるコロンビア共和国が同条約の批准書を寄託したことは、国際的な核軍縮・不拡散に向けた動きに弾みをつけるものとして、我が国としてもこれを高く評価し、歓迎する。
  2. 我が国政府はこれまで、CTBTの早期発効に向け、1999年のCTBT発効促進会議で自分が議長を務めたことを始めとして、コロンビア共和国等の未批准の発効要件国に対して積極的な働きかけを行ってきている。昨年1月下旬には、マルタ・ラミレス上院外交委員長他コロンビア共和国CTBT関係者を招へいし、我が国の監視施設視察及び関係者との意見交換を行った。今回の批准書寄託は、こうした我が国の粘り強い外交努力も反映された結果と考えている。
  3. 我が国としては、コロンビア共和国に続き、発効要件国のうち残る9か国の未批准国が早期に批准することを改めて呼びかけるとともに、核軍縮・不拡散の一層の促進に向けた外交努力を重ねていきたい。

(参考)包括的核実験禁止条約(CTBT)

(1)宇宙空間、大気圏内、水中、地下を含むあらゆる空間における核兵器の実験的爆発および他の核爆発を禁止する国際条約。

(2)1996年9月、国連総会において採択、署名開放されたが現在も未発効(条約発効には特定の44か国(発効要件国)全ての批准が必要)。わが国は、1997年7月批准。現在署名国178、批准国144(2008年1月31日現在)。発効要件国44カ国のうち41か国が署名、35か国が批准。批准していない9か国の発効要件国のうち、中国、エジプト、インドネシア、イラン、イスラエル、米国(1999年10月、上院が批准法案を否決)、の6か国は署名済み。北朝鮮、インド、パキスタンの3か国は未署名。

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