談話・コメント

麻生外務大臣談話

カンボジア・クメール・ルージュ裁判の開始について

平成18年7月3日
  1. 7月3日(月曜日)午後、カンボジア王国の首都プノンペンにおいて、クメール・ルージュ裁判に参加する司法官による宣誓式が行われ、同裁判が正式に始動したことを心から歓迎する。
  2. この宣誓式には、本年5月にカンボジア政府により上級審判事に任命された我が国の野口元郎(のぐち もとお)国連アジア極東犯罪防止研修所(UNAFEI)教官兼外務省国際法局国際法課検事も参加した。
  3. 我が国は、クメール・ルージュ裁判が適正かつ円滑に運営され、クメール・ルージュ政権下で行われた重大な犯罪が国際水準の裁判により適切に裁かれることを強く期待する。

(参考)
 クメール・ルージュ裁判は、1970年代後半に自国民大虐殺を行ったクメール・ルージュ政権の幹部を裁くため、国連の技術的・資金的協力を得て3年間の予定でカンボジア国内裁判所に設置される特別法廷。
 我が国は、カンボジアにおける法の支配と良き統治の推進に資するクメール・ルージュ裁判を重視し、国連負担分予算(3年分、約4,300万米ドル)の半分に相当する約2,160万米ドルを拠出するなど、その実現のために従来より積極的に外交努力を展開してきた。
 本裁判には、カンボジア人司法官と共に、国連事務総長が候補者リストを作成しカンボジア政府が任命を行った国際司法官(捜査判事、検事、判事)が参加する。
 7月3日(月曜日)から7日(金曜日)の予定で開催中の全司法官が参加するワークショップに引き続き、10日(月曜日)より裁判の捜査が開始される。

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