
麻生外務大臣談話
国連人権理事会理事国選挙について
平成18年5月10日
- 5月10日(水曜日)(現地時間9日(火曜日))、ニューヨークの国連総会において、人権委員会に替えて設立された人権理事会の最初の理事国選挙が行われ、わが国は第1回目の投票において理事国に選出された。これは、わが国の人権問題に関する国内外での努力が高く評価された結果であり、喜ばしく思う。
- わが国は、人権の擁護および促進に向け、従来より国連人権委員会等の国際フォーラム、二国間対話、経済協力等を通じて、国際的な人権規範の発展・促進をはじめ世界の人権状況の改善に貢献してきており、人権理事会においても引き続き建設的な役割を果たしていく考えである。
(参考1)選挙結果の概要
人権理事会選挙当選国(当選には、国連総会で全加盟国の絶対過半数(96票以上)の得票を得、かつ、上位(議席数内)の得票を得る必要がある。)
- アジアグループ:インド(173票)、インドネシア(165票)、バングラデシュ(160票)、日本(158票)、マレーシア(158票)、パキスタン(149票)、韓国(148票)、中国(146票)、ヨルダン(137票)、フィリピン(136票)、バーレーン(134票)、サウジアラビア(126票)、スリランカ(123票)
- アフリカグループ:ガーナ(183票)、ザンビア(182票)、セネガル(181票)、南アフリカ(179票)、モーリシャス(178票)、モロッコ(178票)、マリ(178票)、ガボン(175票)、ジブチ(172票)、カメルーン(171票)、チュニジア(171票)、ナイジェリア(169票)、アルジェリア(168票)
- 西欧グループ:ドイツ(154票)、フランス(150票)、英国(148票)、スイス(140票)、オランダ(137票)、フィンランド(133票)、カナダ(130票)
- 東欧グループ:ロシア(137票)、ポーランド(108票)、チェコ(105票)、ウクライナ(109票、第2回目投票)、アゼルバイジャン(103票、第2回目投票)、ルーマニア(98票、第3回目投票)
- ラ米グループ:ブラジル(165票)、アルゼンチン(158票)、メキシコ(154票)、ペルー(145票)、グアテマラ(142票)、ウルグアイ(141票)、キューバ(135票)、エクアドル(128票)
(参考2)人権理事会の沿革と国連における位置づけ
- 2005年9月の国連首脳会合において設立が基本合意され、2006年3月15日(水曜日)、国連総会で採択された「人権理事会」決議により、国連総会の下部機関としてジュネーブに設置。国連における人権の主流化の流れの中で、国連として人権問題への対処能力強化のため、従来の人権委員会に替えて新たに設置された。
- 理事会は47ヶ国で構成され、その地域的配分は、アジア13、アフリカ13、ラ米8、東欧6、西欧7。任期は3年、再選は連続二期まで。
(参考3)人権理事会開催時期
理事会は一年を通じて定期的に会合し、少なくとも年3回、合計10週間以上の会合を持つ。理事国の3分の1の要請により特別会期の開催も可能。第1回会合は6月19日(月曜日)に開催予定。