シリア・アラブ共和国
山田外務副大臣のベルギー訪問(結果)
令和5年6月16日
15日(現地時間)、EUが主催する「シリア及び地域の将来の支援に関する第7回ブリュッセル会合(Supporting the future of Syria and the region, Brussels VII Conference, 2023)」がベルギー・ブリュッセルで開催され、我が国からは、山田賢司外務副大臣が参加したところ、概要は以下のとおりです。
1 第7回ブリュッセル会合


- 本件会合は、シリア危機が長期化する中、国際社会によるシリアの人々及び周辺国・地域に対する継続的な支援を確保し、シリア危機の政治的解決への支持を再確認することを目指して開催されたものです。本会合には101の国・機関(64カ国、7の地域機関及び国際開発金融機関、30の国連・専門機関含む)が出席しました。
- 本会合では、各参加者より、本年又は複数年にわたる支援を含めた新たな支援表明が行われました。最終的なプレッジ総額は、2023年分が46億ユーロ(約50億ドル)、2024年以降の複数年分として約10億ユーロ(約11億ドル)となりました。これ以外にも、国際金融機関やドナーから約40億ユーロ(約44億ドル)の借款供与が表明されました。
- 我が国から参加した山田外務副大臣は、ステートメント(PDF)
において、本年2月に発生した震災への対応として表明した約4,000万ドルの人道支援を含め、2023年にはこれまで約2億2千万ドルの拠出を決定した旨表明し、シリア市民及び周辺国のニーズに沿った支援を今後も継続していくとの決意を改めて表明しました。
2 会合参加者とのバイ会談
山田外務副大臣は、本会合のマージンにて、アブダッラー・ブハビーブ・レバノン外務移民大臣、アイマン・サファディ・ヨルダン副首相兼外務・移民大臣及びゼイナ・トーカーン同計画・国際協力大臣との意見交換を実施しました。
(1)アブダッラー・ブハビーブ・レバノン外務移民大臣


会談では、地域の平和と安定に重要なレバノン情勢の安定化に向けた日本の考え方と対レバノン支援の継続の意思を伝達するとともに、二国間関係の懸念案件となっているカルロス・ゴーン被告人問題につき改めて日本の立場を説明し、同問題への対応における両国の連携を確認しました。またシリア情勢への対応を含め、レバノンとの間で国際場裡における連携を確認するとともに、二国間協力の強化を進めることで一致しました。
(2)アイマン・サファディ・ヨルダン副首相兼外務・移民大臣及びゼイナ・トーカーン同計画・国際協力大臣


会談では、本年4月のアブドッラー国王訪日後のフォローアップとして、対ヨルダン支援及び二国間協力の状況について認識を共有し、今後の連携を確認しました。また、山田副大臣より、シリアを含む中東地域の安定化に向けたヨルダンの取組への評価を伝達するとともに、日本としても引き続き貢献していく旨を表明し、ヨルダン側より謝意が表明されました。