寄稿・インタビュー
グローブ・アンド・メール紙
「岸田総理はトルドー首相との会談でロシア及び中国からの脅威について協議する」
令和5年1月31日
岸田文雄総理大臣は、1月12日に行われるトルドー加首相との会談で、ウクライナにおける戦争からインド太平洋における中国の侵略(aggression)まで、世界的な安全保障上の課題を取り上げ、貿易とエネルギー関係の強化を推進すると語った。
岸田総理は、1月13日の最終目的地であるワシントンDCに向かう前に、G7構成国の多くに当たるイタリア、フランス、イギリスに加えて、オタワを訪問している。岸田総理は5月に地元広島で開催されるG7サミットの議長を務める予定である。
岸田総理は、当紙に対し、G7サミットではロシア軍を押し返そうとしているウクライナを支援するG7のコミットメントを維持すると語った。また、同サミットは軍事的・経済的威圧を以て近隣諸国を弱い者いじめ、海上輸送路を脅す中国の脅威にさらされているインド太平洋地域の安全保障にも焦点を当てる。
1月11日に当紙が独占的に入手したコメントの中で、岸田総理は、ロシアの侵略は「歴史的な転換期」となっており、「国際秩序を根幹から揺るがした」と述べている。岸田総理は、「力による一方的な現状変更の試みや核兵器による威嚇、その使用を断固として拒否し、法の支配に基づく国際秩序を守り抜くとのG7の強い意志を、歴史に残る重みを持って、力強く世界に示したい」と述べた上で、「広島サミットはアジアで開催するG7サミットであることから、自由で開かれたインド太平洋に関するG7の連携についてもしっかりと確認する機会としたい」と付言した。
12月、日本は第二次世界大戦後最大の防衛力強化を発表し、中国本土を攻撃できる長距離ミサイルを含め、3500億ドルを費やすと宣言した。岸田総理は、インド太平洋で増大する中国の脅威に対し、日本は「総合的な国力と、同盟国・同志国との連携」 を以て対応すべきと述べたことがある。
岸田総理は、軍事協力を通じて自衛隊とG7諸国との安全保障上の結びつきを強めることで、中国が突きつける難題に立ち向かおうとしている。カナダ政府高官は、両首脳は合同軍事演習に合意する予定であると述べた。当紙は、1月12日の首脳会談の詳細について述べる権限を与えられていないとする政府高官の名前を明らかにはしないが、首脳会談においては電気自動車向けの重要鉱物の加工、水素開発及びカナダ産の液化天然ガス(LNG)のカナダ太平洋沿岸に所在するLNG施設に対する日本の投資に関する協議が含まれる。両国はまた、人工知能に関する協力も望んでいる。
当該政府高官は、日本政府はカナダが自由で開かれたインド太平洋を支援すべく台湾海峡にフリゲート艦を派遣し、北朝鮮に対する制裁の強化に貢献していることを評価していると述べた。中国は、台湾の近くで戦闘機を飛ばすなど、台湾に対してますます闘争的(combative)な行動をとり、世界の船舶の多くが通過する南シナ海の3つの小さな島々に軍事基地を建設している。
岸田総理は、ロシアのウクライナ侵略が「エネルギーや食料をはじめとする様々な面で国際経済や世界の人々の暮らしに大きな悪影響を与えた」と述べた上で、「国際社会が不安定化し、エネルギーや食料の供給元としてのカナダの重要性が高まっている。」と付言した。
カナダ政府関係者は、日本はカナダから、より多くの穀物やタンパク質製品(protein product)を調達し、2025年にブリティッシュ・コロンビア州キティマットのLNG施設が完成した後にカナダ産のLNGを活用することを熱望していると語る。三菱商事は、Shell PLC社が主導するブリティッシュ・コロンビア州沿岸に所在するLNGカナダの輸出ターミナルに投資している。この数十億ドル規模の施設が完成して稼動すれば、カナダ産のLNGがロシアの供給分をすべて代替することになる、と同政府高官は述べた。
岸田総理は、1月13日の最終目的地であるワシントンDCに向かう前に、G7構成国の多くに当たるイタリア、フランス、イギリスに加えて、オタワを訪問している。岸田総理は5月に地元広島で開催されるG7サミットの議長を務める予定である。
岸田総理は、当紙に対し、G7サミットではロシア軍を押し返そうとしているウクライナを支援するG7のコミットメントを維持すると語った。また、同サミットは軍事的・経済的威圧を以て近隣諸国を弱い者いじめ、海上輸送路を脅す中国の脅威にさらされているインド太平洋地域の安全保障にも焦点を当てる。
1月11日に当紙が独占的に入手したコメントの中で、岸田総理は、ロシアの侵略は「歴史的な転換期」となっており、「国際秩序を根幹から揺るがした」と述べている。岸田総理は、「力による一方的な現状変更の試みや核兵器による威嚇、その使用を断固として拒否し、法の支配に基づく国際秩序を守り抜くとのG7の強い意志を、歴史に残る重みを持って、力強く世界に示したい」と述べた上で、「広島サミットはアジアで開催するG7サミットであることから、自由で開かれたインド太平洋に関するG7の連携についてもしっかりと確認する機会としたい」と付言した。
12月、日本は第二次世界大戦後最大の防衛力強化を発表し、中国本土を攻撃できる長距離ミサイルを含め、3500億ドルを費やすと宣言した。岸田総理は、インド太平洋で増大する中国の脅威に対し、日本は「総合的な国力と、同盟国・同志国との連携」 を以て対応すべきと述べたことがある。
岸田総理は、軍事協力を通じて自衛隊とG7諸国との安全保障上の結びつきを強めることで、中国が突きつける難題に立ち向かおうとしている。カナダ政府高官は、両首脳は合同軍事演習に合意する予定であると述べた。当紙は、1月12日の首脳会談の詳細について述べる権限を与えられていないとする政府高官の名前を明らかにはしないが、首脳会談においては電気自動車向けの重要鉱物の加工、水素開発及びカナダ産の液化天然ガス(LNG)のカナダ太平洋沿岸に所在するLNG施設に対する日本の投資に関する協議が含まれる。両国はまた、人工知能に関する協力も望んでいる。
当該政府高官は、日本政府はカナダが自由で開かれたインド太平洋を支援すべく台湾海峡にフリゲート艦を派遣し、北朝鮮に対する制裁の強化に貢献していることを評価していると述べた。中国は、台湾の近くで戦闘機を飛ばすなど、台湾に対してますます闘争的(combative)な行動をとり、世界の船舶の多くが通過する南シナ海の3つの小さな島々に軍事基地を建設している。
岸田総理は、ロシアのウクライナ侵略が「エネルギーや食料をはじめとする様々な面で国際経済や世界の人々の暮らしに大きな悪影響を与えた」と述べた上で、「国際社会が不安定化し、エネルギーや食料の供給元としてのカナダの重要性が高まっている。」と付言した。
カナダ政府関係者は、日本はカナダから、より多くの穀物やタンパク質製品(protein product)を調達し、2025年にブリティッシュ・コロンビア州キティマットのLNG施設が完成した後にカナダ産のLNGを活用することを熱望していると語る。三菱商事は、Shell PLC社が主導するブリティッシュ・コロンビア州沿岸に所在するLNGカナダの輸出ターミナルに投資している。この数十億ドル規模の施設が完成して稼動すれば、カナダ産のLNGがロシアの供給分をすべて代替することになる、と同政府高官は述べた。
トルドー首相は、メキシコシティでの北米首脳会議の最後に、世界は信頼できる重要鉱物及びエネルギーの供給国としてカナダに注目している、と述べた。トルドー首相は「電池であれ、先端技術であれ、半導体に使用される部品であれ、これらは、世界が求める信頼できるパートナーシップに関するものである」と記者団に語った。
岸田総理は、ここ数カ月で天然ガス及び重要鉱物の購入を求めてカナダを訪れた3人目の外国首脳である。9月には、韓国の尹錫悦大統領がオタワを訪れ、同訪問を、天然ガスを購入し、自国の半導体産業を強化し、自動車製造部門の電気自動車への移行を支援するための重要鉱物の供給確保を行うための機会とした。8月には、ショルツ・ドイツ首相がバッテリー駆動の自動車に移行しつつあるドイツの自動車部門に不可欠な重要鉱物の代替供給元を探すために貿易ミッションを率いてカナダを訪問した。また、ショルツ首相は、カナダの大西洋沿岸にLNG輸出施設が建設されることを条件に、LNGの購入にも関心を示した。
中国は、世界の中で重要鉱物の供給をコントロールするリーダー的存在となっている。ロシアが欧州へのエネルギー供給を止めた時と同じように、中国が何処かの時点で供給を止めることを恐れ、日本、韓国、米国及びドイツは、様々なハイテク機器の製造に必要な重要鉱物の代替供給元として、カナダに注目している。