寄稿・インタビュー

エル・ティエンポ紙(コロンビア)による河野外務大臣インタビュー

(2018年8月16日付)

「日本とコロンビア,110年の有意義な関係」

平成30年8月20日

 日本の河野太郎外務大臣は,中南米訪問の一環で,本日コロンビアに到着し,先日就任したばかりのイバン・ドゥケ大統領と会談する。同大臣は,日本とコロンビアの110年にわたる関係,EPA,地雷撤去やコロンビアの発展のために日本が行っている支援について,エル・ティエンポ紙からの質問に答えた。

【問】今次コロンビアの訪問の目的いかん。

【河野外務大臣】本年は日本とコロンビアの外交関係樹立110周年であり,これまでの両国の友好関係を振り返り,未来に向けた協力を確認する重要な年です。この記念すべき年に,私の訪問を実現でき大変嬉しく思います。8月に発足したばかりのドゥケ新政権との間で,両国の二国間関係を一層前進させたいと考えています。
 コロンビアは,自由,民主主義,人権といった基本的価値を共有する重要なパートナーであり,日本とコロンビアは伝統的に友好関係を築いてきました。今回の私の訪問を通じ両国において相互に関心が高まり,国民同士の交流がさらに進むことを希望します。
 また,経済に目を向けると,従来から自由経済を推進してきたコロンビアは堅調な経済成長を続けています。日本企業の関心も高まっており,現在日本企業90社が現地に進出しています。今後更なる経済成長が見込まれるコロンビアとの経済関係の拡大に向け,ドゥケ新政権関係者と緊密に連携していきたいと思います。

【問】内戦後のコロンビアについてお伺いする。コロンビア革命軍(FARC)との内戦後のコロンビアの歩みにおいて,日本はどのような支援ができるか。

【河野外務大臣】日本は,これまで一貫してコロンビアの和平プロセスを支持しており,これからも支持していきます。また,日本はこれまで,人道主義・開発・人間の安全保障の観点から,コロンビアを含む各国において地雷除去支援等を積極的に行ってきました。
 コロンビアでの地雷除去については,日本製の機材の提供といったハード面,要員の能力強化等のソフト面の双方において,積極的に支援を行ってきました。また,地雷被害者のリハビリ等の支援も行い,社会復帰を支えてきました。日本のこれまでの経験を活かした地雷除去支援は,現地において高く評価されていると聞いており大変嬉しく思います。コロンビアの国造りに引き続き協力していきたいと考えます。

【問】和平交渉中であるFARC以外のゲリラグループ及び麻薬組織の存在が,コロンビアの魅力を損なっていると考えるか。

【河野外務大臣】コロンビアの和平プロセスの進展もあり,コロンビアを訪れる日本人の数は徐々に増加し,2017年には約7,500人がコロンビアを訪問し,その魅力に触れています。一方で,コロンビアには,多くの外国人観光客にまだ知られていない観光地や魅力がたくさんあると思っています。

【問】二国間経済関係についてお伺いする。二国間EPA交渉が遅れている。日本がコロンビア産品受け入れに対する柔軟性を欠くと見る向きがあるが,大臣の見解いかん。

【河野外務大臣】自由経済を推進するコロンビアは,太平洋と大西洋に面し北米と中南米の結節点に位置し,約5,000万人と中南米第3位の人口を有し豊富な鉱物資源を有する国です。その中で,国際的なスタンダードを満たすべくOECD加盟プロセスでコロンビアが国内改革を進めてきた努力を日本として一貫して支持してきており,コロンビアの本年のOECD加盟を心から歓迎します。
 かかるコロンビアの重要性を踏まえ,2012年から日・コロンビア経済連携協定の交渉が開始されました。これまでの協議も踏まえ,コロンビアの新政権との間でも引き続き対話を行っていきたいと考えます。

【問】コロンビアのTPP参加への関心いかん。

【河野外務大臣】コロンビアがTPP11加入の意思を寄託国であるニュージーランドに通報されていることを歓迎します。日本としても,コロンビアを含むTPP11参加関心国に対して,情報提供といった協力をしていきたいと考えます。

【問】今後期待される日本からコロンビアへの投資の種類とその分野についてお伺いしたい。

【河野外務大臣】日本企業は,製造業,自動車販売,資源・エネルギー分野への投資に関心を有しており,日本は,コロンビアへのアジアからの第一の投資国であり,更なる投資の潜在性を秘めていると考えます。

【問】コロンビアが日本に提供できるものはなにか。

【河野外務大臣】コロンビアの質の高い労働力は,日本企業にとっても大きな魅力を有し,日本の投資が活発化すれば,コロンビアでの雇用の促進につながると確信しています。

【問】北朝鮮の金正恩委員長の非核化に関する言葉を信用できるのか。

【河野外務大臣】先般の歴史的な米朝首脳会談において,金正恩国務委員長が,朝鮮半島の「完全な非核化」について,トランプ大統領に対して,自ら署名した文書の形で,直接約束した意義は極めて大きいと考えます。
 日本としては,先般の米朝首脳共同声明のとおり,朝鮮半島の「完全な非核化」に向けた北朝鮮のコミットメントを含む米朝首脳間の合意が,完全かつ迅速に履行されることを期待しています。
 先般の一連のASEAN関連外相会議においても,この完全な非核化の重要性が強調されました。また,私自身,北朝鮮の李容浩外相に直接,日朝関係に関する日本側の基本的な考え方を改めて伝えました。
 引き続き,日本としては,北朝鮮から非核化に向けた具体的な行動を引き出すべく,国際社会と緊密に連携していきます。


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