世界が報じた日本
海外主要メディアの日本関連報道
最近の海外主要メディアにおける日本関連報道の中からいくつか紹介いたします。メディア側から予め承認が得られたものの中から選んで掲載しています。転載・複製を禁じます。詳細はリンクから原文をご参照願います。
掲載日:
10月30日:
媒体名(国名):
執筆者(発信地):
ヤン・ルソー東京特派員
安倍総理は拉致問題を自分の任期中に解決したい問題としている。安倍総理は2002年に金正日が小泉総理に拉致被害者のリストを手渡したときに同席していた。それ以降,安倍総理はいつも拉致被害者に敬意を評して青いリボンをつけ,拉致被害者家族と定期的に会見している。青いリボンをいつも付けているのは拉致被害者を帰国させなければならないと毎朝自分に思い出させるためでもある,と安倍総理は最近演説の中で明かした。
トランプ大統領は11月初めの訪日の際,拉致被害者家族と会うことを確認した。
掲載日:
10月24日:
媒体名(国名):
執筆者(発信地):
ポンピーリ記者
安倍総理の自民党は連立を組む公明党と共闘し衆院選に勝利した。一方で,安倍総理の政権運営が今後数か月スムーズに行われるとは限らない。共同通信の杉田弘毅論説委員長によると「日本国民は同じ首相は5年で飽きる。」と言う。同氏は安倍総理が早期解散・総選挙を発表したあと,一時は小池百合子都知事の人気の高まり,安倍総理に対する支持率の低迷により,政権が再信任を得られないのではないかと考えていた。
また,日本では政界の特定の人物がしばらくの間非常に注目を浴びるももの,次の総選挙でそれを失うという現象がある。2015年の橋下徹元大阪府知事がそうだった。二人(小池氏と橋下氏)とも政治家になる前からテレビに出演しておりコミュニケーション能力が高い。一方,そのような人気を元にした政治家としてのキャリアは地域レベルで効果的であっても国政レベルでは長続きしない。その意味で日本人はポピュリズムとは無縁であるように思われる。しかし,杉田氏によると,自民党の安部総理も選挙キャンペーンの際にポピュリズムの要素を取り入れていた。彼が発するメッセージは北朝鮮の弾道ミサイルによる挑発への強い懸念にあふれており,安倍総理は国民に対して,トランプ大統領の友人でもある自分こそが強いリーダーであるとの答えを提示した。今後憲法9条改正が実現される可能性もあるが,杉田氏によれば9条の改正について国民投票で賛同を得るのは困難だと思われると述べた。
掲載日:
10月23日:
媒体名(国名):
執筆者(発信地):
Carol Paton副編集長
福島県には再生可能エネルギー研究所が所在し,約600の新規産業,研究開発事業が始まっている。中岩再生可能エネルギー研究所長は,震災前の政府のエネルギー政策は,全体の50%を原子力エネルギーによるものとしていたが,震災以降は,これまで再生エネルギーへの依存が10%だったのが2030年までに25%に変更になったとした。また,同氏は新型原子炉に対する安全基準を考慮すれば,原子力エネルギーはもはや成長産業になりえないと信じており,我々はこれらの生涯費用を考慮しなければならならず,もはや新しい原子力発電所を建てることに費用対効果は高くないと述べた。
震災後の被災地域に対する政府の方針は,新規産業の開始による復興だった。福島は日本にとって重要な食品生産地域。同地域では汚染土壌や瓦礫の最終処理施設への運搬や凍土壁による原発建屋の囲いこみなどが続いている。原子力エネルギー利用については,汚染土や汚染水も含めた全ての核廃棄物をどのように扱うかという問題が残されている。南ア含む他国では核廃棄物の最終処理施設がもちろん選定されていない。日本では今でも汚染水や瓦礫,核廃棄物が一時的ではあるものの増加している。これは,核エネルギー技術の利用において反省すべき教訓となりえる。日本の場合,政府が原発のライフサイクルが50年ということで,この問題を先送りにすれば解決はより遠のくであろう。
掲載日:
10月26日:
媒体名(国名):
執筆者(発信地):
エマド・エルディンフセイン編集長
先週火曜日の夕方,東京にある日本の外務省本部から文部科学省までの移動でタクシーに乗車した。雨がひどく降っている日だった。タクシー運転手は私(エマード記者)がアラビア語で同乗者と話しているのを聞いていた。そして私の国エジプトについて,またテロリズムやイスラム教について,またイランはアラブ諸国なのかなどの質問をし始めた。会話の中で私(エマード記者)は運転手に彼の仕事や仕事上の決まりについて尋ねた。心の中ではエジプトのタクシー運転手を思い浮かべずにはいられなかった。
まず日本のタクシー運転手は,定められたタクシー乗り場で停車して客を待っている。また客は必要に応じて路上でタクシーを呼び止めることができる。タクシーは安全な場所で停まり,客を乗せる。橋のたもとや入り口で立ち止まったり,道路やロータリーのど真ん中で停車したりすることはしない。後ろのドアは自動に開閉し,客が乗り込み,運転手に行き先を告げる。運転手に行き先を拒否することはできるのかと尋ねたところ,運転手は一体なぜそのような質問をするのかわからないというような表情をした。そして「それは不可能だ」と答えた。