世界が報じた日本

平成29年2月8日

 最近の海外主要メディアにおける日本関連報道の中からいくつか紹介いたします。メディア側から予め承認が得られたものの中から選んで掲載しています。転載・複製を禁じます。詳細はリンクから原文をご参照願います。

掲載日:

1月30日付:

媒体名(国名):

オーストラリアン・フィナンシャル・レヴュー紙(豪)
タイトル:
東京に交通渋滞がない理由

執筆者(発信地):

ジェニファー・ヒューエット主任コラムニスト

 私がタクシー乗り場で手を上げると,数秒後にはタクシーが止まった。後部ドアが自動で開くと,後部座席とヘッドレストを覆った白いレースが見えた。笑顔のドライバーは同じように白いレースで覆われた運転席に座り,白い手袋をはめていた。
 ラッシュアワーであっても渋滞はほとんどないことに気づいた。
 これはいち旅行者の見た夢ではない。これが東京の真の姿だ。そして,これは日本がどれほど礼儀正しく秩序だち,他国と違うか,というカルチャーショックの一例にすぎない。東京は,他の大都市では考えられない方法で機能している。
 キャンベラと比較しても,大通りを行く車の数は人目を引くほどではない。むしろ,わずかな交通量は障害のない道路をスムーズに流れており,クラクションを聞くことはほとんどない。交差点での渋滞,割り込み,スピード違反はなく,本当に静かだ。
 目的地には時間通りに到着した。運転手は釣りを渡す時も笑顔だった。日本にはチップを渡す習慣はない。私が礼を言って降車する際,運転手はボタンを押してドアを自動で開閉した。お辞儀をして迎えてくれたホテルのスタッフも,白い手袋をはめていた。

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