世界が報じた日本

平成29年2月3日

掲載日:

1月5日付:

媒体名(国名):

エル・エラルド紙(ホンジュラス)
日本の奇跡(シリーズ第一弾):
アルトゥーロ・サンチェス元財務大臣

執筆者(発信地):

アルトゥーロ・サンチェス元財務大臣

 日本は,第二次世界大戦の敗戦後,惨憺たる状況から,政府と産業界の協調,勤勉という国民性及び,優越した科学技術により,半世紀足らずで経済・政治・社会的に成功を収め,現在,世界で第3位を誇る経済大国である。
 貿易に関しては,米国が日本の最大貿易相手国となったことが日本の輸出システム強化に寄与し,その後,日本製品が世界市場を席巻することとなった。
 20世紀末に,日本は,世界一の債権国,世界一の科学技術国及び堅固な通貨「円」を有す国となった。日本が,天然資源を有さないにも関わらず,著しく発展したことは賞賛に値し特筆すべきだ。

掲載日:

1月19日付:

媒体名(国名):

エル・エラルド紙(ホンジュラス)
タイトル:
日本の奇跡(シリーズ第二弾)

執筆者(発信地):

アルトゥーロ・サンチェス元財務大臣

 日本経済の回復と発展に寄与した4つの原動力は次のとおりだ。何十年にもわたり,遅く不安定な経済・社会発展をしているホンジュラスにとって,短期間で高度経済成長を成し遂げた日本の原動力を知ることは興味深い。
(1)充実した労働人口:1960年代,15歳~59歳の生産年齢人口が総人口の60%を占めていたのは,OECD諸国の中でも日本と独のみであった。
(2)国民貯蓄:大戦によりほぼ枯渇した日本国民の貯蓄が数年後には回復し,国民はその貯蓄を投資に回すようになった。また,日本人の高い貯蓄の習慣は,責任及び先見性のある日本社会を反映している。
(3)開発能力:日本人は,輸入技術を基により良く・より安い製品を生産する能力を発揮した。
(4)教育システムの改善:
(ア)より多くの国民に可能な限り良い教育を施すという教育目標が設定され,9年間の義務教育が導入された。
(イ)日本人の親は,教育は子供の発達に重要なものと認識し,子供の教育のために大きな犠牲を払う。また,学校における教育だけでなく,政府や大企業においても,人材育成のため独自の教育及び研修を実施している。
(ウ)教育システムの改革は,現在でも優良な人材の育成に寄与し続けている。

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