寄稿・インタビュー

コレオ紙(ペルー)による安倍総理大臣インタビュー

(平成28年11月18日付)

「日本国首相,ペルー大統領との「率直かつ有意義な」意見交換を望み
APECが世界の人々に自由貿易のメリットを訴える最高の機会であることを強調
『日本はクチンスキー大統領が推進する自由開放的な経済政策を支援』」

平成28年11月21日

 安倍首相,日本出発前にコレオ紙の質問に答える。首相は日ペルーの友好関係及び21参加国のリーダーが集まるAPEC会合の重要性を強調。

(問)日本及びペルーは,長期に亘り,実りある二国間関係を有していますが,この両国関係について,特に通商関係においてどのような可能性を秘めていますか。

(安倍総理大臣)日本が,中南米地域で最も長い外交関係を有する国がペルーです。両国には140年を超える友好の歴史があります。私の祖父,岸信介による,1959年の日本の総理大臣としての初訪問から半世紀を経て,今回,ペルーを訪問することができ,大変嬉しく思います。日本は,自由,民主主義,人権,法の支配といった普遍的価値を共有するペルーを大変重視しています。ペルーには約10万人の規模の日系社会が存在し,110年以上にわたりペルーの発展に貢献すると共に,日ペルー両国の架け橋として重要な役割を果たしてきました。

(問)二国間関係をより強固なものにするために,今後両国は何ができますか。

(安倍総理大臣)こうした古くからの繋がりを基礎として,日ペルー関係は順調に発展しています。2014年には秋篠宮同妃両殿下のペルー御訪問をはじめ,外交関係樹立140周年を祝う各種の行事が盛大に行われました。考古学分野でも協力が花開いています。両国の遺跡に関する協力は50年以上の歴史があり,学術上大きな貢献をしています。経済関係は,近年発効した投資協定,経済連携協定を基盤として発展しています。経済関係の一層力強い発展のため,日本はクチンスキー大統領が推進する自由開放的な経済政策を支持します。特に,経済社会の基礎を作り,持続的な成長を実現していく上で重要なインフラ整備の分野で,力強く支援を行っていきます。クチンスキー大統領御夫妻は東京にお住まいになったことがあると聞いており,首脳会談において,率直かつ有意義な意見交換をすることを楽しみにしています。クチンスキー大統領と手を携えて,日本とペルーの友好協力関係を,大きく発展させていきたいと思います。

(問)アジアと米州の実態は非常に異なるものですが,APECは,アジアと米州間のより強力な通商上の連携のための理想的かつ戦略的な枠組みと考えますか。

(安倍総理大臣)今回,ペルーにおいて,APECが開催されることをお祝いいたします。重要な国際会議の実施は,ホスト国としての大きな責任と,多大な労力を必要とするものであり,APECの成功に向けたクチンスキー大統領をはじめとする関係者の尽力に深い敬意を表します。APECは,アジアと米州をつなぐ重要な枠組みです。アジアと米州はいずれも,新興国・途上国経済の陰りをはじめとする世界経済のリスクに直面しています。世界的に貿易の伸びが鈍化し,保護貿易の風潮が見られる中,アジアと米州は,APECの場で一致して力強く行動すべきです。

(問)この枠組みにおいて,今後何を期待されますか。

(安倍総理大臣)まず,再び経済的な危機に陥ることがないよう,金融・財政政策と構造改革という全ての政策対応を行うことが不可欠です。私が議長を務めたG7伊勢志摩サミットではこの点で一致し,G20の合意にもなりました。APECでも同じ危機感を共有して行動することで,世界経済を成長軌道に戻していける,そう考えます。次に,自由貿易が成長のエンジンであることを,日本とペルーがAPECの場で強調すべきです。ペルーは,自由で開放的な対外政策を採用し,中南米地域でも有数の成長を実現してきました。APECは,アジア,米州はもとより,世界の人々に自由貿易のメリットを訴える最高の機会です。今回のAPECのテーマである「質の高い成長と人間開発」です。人々が自由貿易の恩恵を実感し,世界的な保護主義の誘惑を断ち切る,強いメッセージを発出できると確信しています。

(問)APECは他の世界のリーダーたちとの対話の場でもありますが,この点どう考えますか。

(安倍総理大臣)クチンスキー大統領の議長の下で開催されるAPEC首脳会議において,世界のリーダーたちとアジアと米州の共通の課題について率直に意見交換し,共に,世界が直面する課題の解決に向けて,行動していきたいと思います。


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