世界が報じた日本
海外主要メディアの日本関連報道
最近の海外主要メディアにおける日本関連報道の中からいくつか紹介いたします。メディア側から予め承認が得られたものの中から選んで掲載しています。転載・複製を禁じます。詳細はリンクから原文をご参照願います。
掲載日:
1月30日付:
媒体名(国名):
執筆者(発信地):
宮川眞喜雄大使
2015年の一年を通じ,ASEAN議長国を務めたマレーシアは,東南アジアのコネクティビティーを飛躍的に向上させるASEAN経済共同体の設立において重要な役割を果たした。
既にASEANは共同体と呼ばれているものの,加盟国の主権を代行する地域協力機構には至っていない。ASEANにとっての今後の課題は,コネクティビティー強化を図るため,いかに域内統合を拡大するかである。TPPは加盟国の経済活動に対し,質および量の拡大を保証し,持続可能な経済圏を構築することができる。TPPは,経済規模の大きな国に対しより利益をもたらすとする意見もあるが,必ずしもそうではない。例えば,人口3億人を擁する米国の企業は,消費者人口8億人を擁するTPP加盟国を対象にした場合,自国の人口の2.7倍の市場を得るのに対し,人口3千万人のマレーシアは,自国の人口の27.7倍もの市場を得ることになる。
貿易を専門とする法律家は,「悪魔は細部に宿る」と常に警告する。どれだけ大量であっても法律文書全部を読み,細部に悪魔が潜んでいないか精査する必要があるが,見えない細部で天使も微笑んでいるかもしれない。
掲載日:
2月7日付:
媒体名(国名):
執筆者(発信地):
ドミンゲス・ロドリゲス(在京ドミニカ(共)大使)
第二次世界大戦により日本人は辛酸をなめたが,その後国家再建に尽力した。70年後の今日,その決意の結実を見て取ることが出来る。世界の教育に関するOECDの最新の報告書によれば,日本の教育水準は,シンガポール,香港,韓国に次いで世界第4位である。
日本の子どもは小さい頃から,大きなビルの谷間を縫って,平然と且つ穏やかに,一人で通学する。とても小さい頃から,善良な市民となることを学ぶのである。この驚くべき大都会(東京)の姿こそが,我々の国が目標として選ぶべき素晴らしい見本である。
また,日本では,ヘルメットを着用せずにオートバイを運転している人はいない。更に興味深いこととして,日本にはオートバイ及び自転車の公共駐輪場が沢山ある。
いま私(筆者:ドミンゲス在京大使)は,アンドレス・オッペンハイマーが彼の著作『歴史はもう沢山だ!』(“basta de historia!”)で訴えた,ラテンアメリカが先進国に近づくための鍵は経済大臣ではなく教育大臣が握っているとの結論がよく理解できる。何故ならば,教育は「貧困を撲滅するための最良の計画」だからである。