世界が報じた日本

平成27年12月11日

 最近の海外主要メディアにおける日本関連報道の中からいくつか紹介いたします。メディア側から予め承認が得られたものの中から選んで掲載しています。転載・複製を禁じます。詳細はリンクから原文をご参照願います。

掲載日:

11月30日付:

媒体名(国名):

聯合早報(シンガポール)
タイトル:
九州臼杵市の異なる魅力

執筆者(発信地):

蘇玉蘭・国際部副主任

 古い町はエコツーリズムを推進する
 臼杵市野津町の「田舎屋」という農家に到着すると,元々大雨が降っていた空に光が差し,太陽のように輝く微笑みをたたえた川野夫妻が私を迎えてくれた。
 川野氏は「農家に滞在する旅行客は,うどん作り以外にも農耕や田植え体験等を楽しむことができる」と話す。川野氏は旅行客に地元で育った竹を使った箸作りを教えている他,子供向けには農家で取れた野菜を用いたピザ作り体験を実施している。しかし,これらの体験メニューには別途費用がかかる。田舎屋での宿泊費は朝食・夕食込みで1泊6,800円,うどん作り等の体験メニューは1,000円からとなっている。
 臼杵市の野津町では目下約40件の農家民宿があり,各民宿ではそれぞれ自慢の美食を用意している。私が訪問したもう1件の農家民宿は自家製のジャムでもてなしてくれた。特記すべきは,2002年に臼杵市がエコツーリズムを推進し始めて以来,これらの民宿旅館が常に口コミにより支えられていることである。訪れた旅行客も初年度は10人にも満たなかったが,去年は1,700人まで増加し,そのうち半分は外国人であった。

掲載日:

12月4付:

媒体名(国名):

リベラシオン紙(仏)

執筆者(発信地):

マリウス・シャピュイ記者

 漫画家の水木しげるが11月30日亡くなった。93歳だった。代表作「ゲゲゲの鬼太郎」をはじめ妖怪漫画で知られる水木の作品は,日本の漫画だけでなく文化一般にも多大な影響を与えた。水木は生前,妖怪の研究に取り組み,昨年仏で発売された「日本妖怪大全」はその集大成といえよう。
 水木は自らの人生を漫画で語り,自伝とフィクションが混ざり合った作風が特徴だ。同時代の漫画家,手塚治虫が未来志向の作品を手がけたのに対し,水木はノスタルジーに陥ることなく,過去を描いた。また,「死」は水木にとって生涯にわたって探求のテーマであった。短編集の中で,水木は「死に勝つことを望むのは無意味だ。自然は良くできている。死は神が人間に与えた最大の贈り物のようだ」と記している。

掲載日:

12月8日付:

媒体名(国名):

ニューヨーク・タイムズ紙(米)

執筆者(発信地):

ジョナサン・ソーブル記者

 景気後退と思われていたものは,実は全く景気後退ではなかった。8日,日本政府は,3週間前に発表したより悲観的な推定値を修正し,日本経済は直近の四半期に比較的力強いペースで成長したと述べた。この内閣府の最新の(GDP成長率の)報告は,設備投資についてのより力強いデータと消費者支出についてのより明るい見方を反映しており,これは最近の日本経済の全般的に好ましい全体像を示している。この報告により,日銀に対してより多くの措置をとるよう求める圧力が緩和される可能性がある。また,同報告は,3年前に経済成長を向上させると約束して就任した安倍総理を勇気づけるであろう。

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