寄稿・インタビュー
中立トルクメニスタン紙及びトルクメニスタン紙による安倍総理大臣インタビュー
(2015年10月23日付)
「日本国首相,トルクメニスタンへの公式訪問に向けて」
(問)今回の貴総理のトルクメニスタン訪問の主な目的は何か。
(安倍総理大臣)トルクメニスタンの永世中立20周年にあたる本年,日本の総理大臣として史上初めてトルクメニスタンを訪問できることを大変嬉しく思います。
ベルディムハメドフ大統領とは,2013年に訪日いただいた際,また本年3月にも仙台にて行われた国連防災世界会議の機会に訪問された際と,これまで2度お会いする機会を持ちました。その際,大統領からは,トルクメニスタン訪問のご招待を頂きました。今回,このご招待に応え,トルクメニスタンを訪問し,大統領と3回目の会談を行うことができ,とても嬉しく思います。
近年の二国間関係は,大統領の強いリーダーシップの下,目覚ましく発展しており,首脳レベルの他,ハイレベルの往来も活発に行われています。今回の私の訪問には,31社の日本ビジネス関係者等もトルクメニスタンに同行して頂いています。今回の訪問時に民間企業案件を含め多数の成果文書への署名が予定されており,これまでの天然ガスに関する協力に限らず,多くの分野で大きな成果が達成される見込みです。
私の訪問を契機として,経済面に加えて,外交面での協力,文化やスポーツ,青年交流といった分野でも新しい協力の地平が広がることを期待しています。
(問)トルクメニスタンと日本の二国間関係の現状の評価と今後の展望についてお考えを伺いたい。
(安倍総理大臣)三度の来日をはじめとするベルディムハメドフ大統領の強力なリーダーシップにより,日本とトルクメニスタンの関係は大きく発展しています。私自身,これまでの大統領との会談を通じて,信頼できるパートナーとの確信を持っており,今次の訪問においては,両国関係の裾野を広げるべく,大統領と様々な協力についてお話をしたいと考えています。
日本は「人」に着目し,ひとりひとりが自立し,才能を開花させ,社会に貢献できるようになることへの協力を重視しています。このことが,一国の持続的な成長を実現するための鍵となります。このような考え方に基づき,日本式の工科大学を活用した高度産業人材育成のためのトルクメニスタンの取組にも協力していきます。
外交面では,2015年-2016年,トルクメニスタンは,「中央アジア+日本」対話の議長国を務め,中央アジアと日本の関係強化に大きく寄与していただいております。国連をはじめとする多国間の枠組においても,日本とトルクメニスタンは多くの課題で立場を同じくし,互いに協力し合う関係となっています。
日トルクメニスタンの関係は,まだまだ大きな潜在性を秘めています。現状にとどまることなく,大統領とともに協力及びパートナーシップを深化させて行きたいと考えています。