採用情報
外務省の先輩職員インタビュー
経済局G20サミット事務局所属 綱島 晴宏さん(情報通信専門官)

平成2年 | 入省 |
平成2年 | 大臣官房電信課 |
平成6年 | 在ベルリン日本国大使館(現在ドイツ日本国大使館) |
平成9年 | 在カザフスタン日本国大使館 |
平成14年 | 大臣官房情報通信課 |
平成19年 | 在リトアニア日本国大使館 |
平成23年 | 在英国日本国大使館 |
平成26年 | 大臣官房情報通信課 |
平成30年 | 経済局G20サミット事務局 |
Q1 出身地を教えてください。出身地のアピールもお願いします!
岡山県美作市(旧勝田郡勝田町)で高校卒業まで暮らしていました。
宮本武蔵の生誕地とされている場所の一つです。標準的な田舎だと思います。
自然以外に特別なものはありません(と思っています)。
Q2 現在の所属と担当業務を教えてください。

現在,経済局G20サミット事務局に所属しています。
事務局では,2019年に大阪で開催されるG20大阪サミット首脳会合の準備をしております。
私の担当は,会議場(大阪),東京の本省及び在外公館(大使館,総領事館)で外務省員が,会議業務に使用する業務システムの整備及び運用管理を行うこと,参加各国の外交団,政府・経済・報道関係者が必要とする通信環境を整備し,安定した電力供給のための調整を実施することです。そのための関連企業,団体等との打ち合わせ,現地調査,情報通信に関する助言・提案なども行っています。
2年前に携わったG7伊勢志摩サミットでの現地調査では,ヘルメットをかぶり,懐中電灯を握りしめ,真っ暗な道路の下の管路の調査,深夜のホテルでの避難訓練など,デスクワークではない貴重な体験をしました。今回のG20サミットでは,どんな経験ができるのかとても楽しみです。
Q3 今までに担当した仕事で印象に残っていることや大変だったこと,やりがいを感じたことを教えてください。
外務省に入省して最初の4年間は,夜間大学に通いながらの勤務だったので,毎日が眠くて辛かった記憶はありますが,一生つきあえる友人とも出会えました。
東京の本省勤務で心に残っている仕事としては,政府専用機の通信要員として何度か出張したことでしょうか,一番長い出張は,日本を出発し,イギリス,フランス,ドイツ,ベルギー,フィリピンと一度に5カ国回りました。最も短い出張は北朝鮮への日帰り出張でしたが,強く印象に残っています。また,2016年に開催されたG7伊勢志摩サミットでは,最初の準備段階から会議終了まで関わり,問題なく業務を全うでき大きな達成感を得ることができました。
これまで,ドイツ(ベルリン),カザフスタン,リトアニア,英国の4カ国の在外公館に勤務しましたが,どの国でも日本の格闘技をするよう心がけていました。その関係もあり,今でも,約20年前に赴任したドイツの友人とはFacebookでつながっています。偶然ですが,この友人の子供と私の子供の誕生日が同じになったのには驚きました。
比較的,少人数の館員が勤務する大使館ばかりで働いていたことから,一つの分野にとらわれずいろいろな業務を担当することができました。その中でもリトアニアでは,日本の文化や日本語を紹介する広報文化業務を担当し,日本文化を紹介してくれる芸術家がリトアニアで公演を行う手続きや日本文化普及イベントの開催,経済協力業務では博物館の改修,オーケストラ用の楽器の供与,美術品修復機材の修復の実施などで国内のほぼ全域に出張して多くの人と交流する機会があったことは良い経験となりました。
運が良い(悪い?)ことに,赴任する国では必ず大きなイベントがあり,ドイツ(ベルリン)勤務時代には,ボンからベルリンへ首都機能の移転,カザフスタン勤務時代には,アルマティからアスタナへ首都が移転するなど,大使館事務所の引越しや代理事務所の設置に関わりました。リトアニアでは,天皇皇后両陛下のバルト三国への御訪問があり,報道関係者の取材協力調整を行いました。イギリスでは,女王エリザベス2世の即位65周年記念式典(天皇皇后両陛下が英国を御訪問),ロンドンオリンピック,G8ロックアーンサミット(北アイルランド)など大規模な行事や国際会議に関係する仕事に参加することができたのは外務省ならではだと思います。
- リトアニア 国立美術館で行われた,盆栽セミナーの様子
- リトアニア日本大使館文化センター 日本文化紹介教室にて
- スウェーデン ストックホルム・アーランダー空港
政府専用機前 - 同 車列警護の白バイ隊員と!
- G20サンクトペテルブルクサミットにて
- イギリス ロンドン 英国首相官邸前にて
Q4 休日の過ごし方を教えてください。
勤務中は,デスクワーク,パソコンに向かっての作業がほとんどを占めているため,休日は山歩きをしながらの写真撮影,所属している地元のソフトボールチームでの練習や地区大会に参加して,汗を流すことが多いです。
海外生活が長かったので,まとまった休暇がとれれば,家族で日本国内を旅行するようにしています。外国に駐在しているときに,自分が思いのほか日本のことを知らないことに気づきましたので,国内旅行に出かけたときは日本の伝統など,気になることは積極的に調べるよう心がけています。
Q5 外務省を目指している後輩にむけて外務省の魅力を語ってください!

外務省に限らず,公務員の仕事は,仕事を通していろいろな勉強ができるという特典があるということをこれまでの経験で感じています。外務省はこれに加え,外国で仕事ができるという大きな魅力があります。私は,これまで4か国に駐在しましたが,外務省の中では少ない方でしょう。出張や旅行で50か国を訪れましたが,これも多くはないと思います。
大使館・総領事館での仕事には,外交を行うことだけでなく,日本文化の発信,外国在住の日本人の戸籍等に関する手続きや在外選挙,日本人旅行者がトラブルに陥った際の支援,大使館・総領事館の運営に必要な会計業務,仕事で使用する業務システムの運用管理など様々なものがあり,自分の専門性にあった仕事に携わることができます。
プライベートでは,日本とは全く異なる文化・風習に触れることができ,勤務する場所によっては,日本からは行くことが難しい場所に旅行することができるなど,人生をより豊かなものにする経験ができるという点が外務省の大きな魅力ではないでしょうか。もちろん,日本では考えられない困難に出会うこともありますが…(笑)。