採用情報

平成29年2月22日

参加者

桂田友莉杏(獨協大学)
国際協力局国際保健政策室
近藤初音(東京大学)
総合外交政策局国連政策課
泉采七(法政大学)
国際協力局開発協力企画室
堀千香子(京都大学)
経済局漁業室
尾立琴美(東京大学)
経済局経済安全保障課

担当業務

  • 桂田:国際協力局国際保健政策室でインターンをしている桂田友莉杏(ゆりあ)です。私の主な業務は、来週ニューヨークで開催される国連総会に向けて、出張者の方々の日程表とファイル、保健分野の各イベントの一覧を作成することです。また、外務審議官への説明用の資料としてWHOの報告書を読み込み、三大感染症のうちマラリアとエイズのレポートをまとめました。
  • 近藤:総合外交政策局国連政策課でインターンをしている近藤初音です。国連政策課というのは、その名の通り国連の、特に安保理の政策を扱っているところで、安保理改革とかを進めている課です。私は安保理改革に関する英語のホームページの更新をしたり、安保理改革に関する資料の英語版を作成したりしています。
  • 泉:国際協力局開発協力企画室でインターンをしている泉采七(あやな)です。私は、開発協力企画室で作成している『開発協力白書』の編纂業務の補佐を主に行っていて、その白書に掲載するインタビューの準備や、実際にインタビューに同席して議事録などを作成したり、白書作成に必要なデータを調べてファイリングするなど、多岐にわたる作業をやっています。
  • 堀:経済局漁業室でインターンをしています堀です。漁業室は主に捕鯨問題や各国との漁獲量の調整等を取り扱っています。私がまず1週目にやらせていただいたのが、IUU漁業という違法な漁業の概要書の作成です。概要書の作成のために、定義や背景をまとめました。また、イルカ漁に関する世論の動きをフォローしたり、10月のIWC(International Whaling Commission)総会に向けた資料作成を行っています。
  • 尾立:私は経済局経済安全保障課でインターンをしています。経済安全保障課では食料、エネルギー、鉱物資源にわかれて仕事をしています。エネルギー、鉱物資源の安全保障という面では今週末にコネックス国際会合というものがあり、その準備が主な業務です。コネックスでは、開発途上国に資源確保のための交渉力が欠如している中、途上国の収入の中で重要な位置を占めている鉱物資源採掘を途上国自身の福利厚生に役立てるべく、G7を中心に取り組んでいこうという活動をしています。食料に関してはG7国際ジンポジウムを来月開催するので、それに向けてのビラ作成も行っています。

成果と苦労話

  • 尾立:失敗話としては、エネルギーへの興味が経済安全保障課を志望した最大の理由だったので、私には例えばサミットに関する知識だとか国連食糧農業機関(FAO)に関する知識だとか食料の安全保障に対しての知識が全くと言っていいほどありませんでした。そのため毎回用語を調べなくてはいけなかったのが大変でしたね。
     一方で、もともとそのような状態であったからこそ、いろいろ資料などを読んでいくうちに、逆に一番遠かった存在だった食料安全保障の問題が、もっと身近に感じられるようになって、そこは収穫だったと思います。またもともと興味があったエネルギーに関しても、勉強会などで新しい知識を得ることができて、もちろん大きな収穫がありました。
  • 堀:私がこのインターンで得たいと思っていたのが、どういう仕組みで外務省が動いていて、そこでどういう人たちが働いていて、どんなふうに取り組んでいるかというのを、10日間という短い間で見るということでした。その中でとにかく思ったのが、すごく勉強することが多いということです。とにかく勉強勉強。
     特に漁業室は水産関連の専門家である水産庁と一緒に仕事をすることが多く、水産庁の方たちの意見も取り入れて国際社会に出す調整が必要で、水産庁と対等に交渉するための知識が必要であるというのを職員の方々の仕事を見ていて感じました。
     元々の知識はありませんでしたが、楽しくやっていてそんな苦労はなかったです。
  • 泉:まず初めに苦労話として、初日に電話対応をやらせていただいて....
  • 全員:えー?!(悲鳴)
  • 泉:同じ外務省の他課の方からの電話だったのですが、電話対応というのが初めてだったので、慣れるまで大変でした。電話対応のほか、メールのやり取りも沢山しました。
     それと、『開発協力白書』作成にあたり、開発協力に携わっている人たちへのインタビューの議事録を取ったり、開発協力の案件の紹介を中高生にも分かりやすいように書くといった執筆作業は大変でした。分かりやすさだけに気をつければいいのではなく、省として出すきちんとした言葉の使い方や正確性などが求められていて、何回も手直しが入り、心が折れそうになるときもありました。
     私は4週間のインターンだったのですが、やればやるほど良くなってきたと言われたときや、最終的に私の名前で出された文書の決裁が通ったときはうれしかったです。電話対応もメールのやりとりも4週間続けてやってきて、だいぶ慣れたという感じがしますので、ビジネスマナーを一般的に学べたこともよかったと思います。また、様々なバックグラウンドを持った方が外務省で働いているのを知って、勉強になりました。
  • 近藤:成果というか学べたこととして、安保理改革とか国連に関する知識がすごく増えたことがありますが、それよりもっとよかったのは、ちょうど国連総会が今日から始まりますが、その準備にここ数週間、ずっとこの国連政策課が携わってきていたので、国際会議を裏で支える人々を間近で見ることができた、その臨場感を味わえたことが、何にも代えがたいいい経験になったと思います。
     大変だったのは、資料とかホームページというのは、出されるときには私の名前ではなく外務省、日本の名前ででるので、資料作りひとつとっても、雑用と思えそうなものでも、小さいところすべてが全部日本のものとして見られる、という緊張感がありました。
  • 堀:やばい、ミスできないみたいな。
  • 近藤:そうですね。ここで働いている人たちは常に気をつけていなくてはいけないことなんだろうなというのがすごく印象的でした。
  • 桂田:私は国際機関の役職名や省略された機関名が分からず、UN…とかなんだろうと思って調べて情報に反映していくのが難しかったです。学んでいくうちにそういう機関があるんだとかそういう団体があるんだと学べたのはすごく大きかったと思います。
     昨日、大学の実習日誌のコメント欄にお褒めの言葉をもらえたことがすごくうれしかったです。こんなインターンシップ生である私でも大きな会議に向けて協力できているということに幸せを感じました。
     参議院議員会館にも行き、また今週の金曜日は自民党の会議にも同行をさせてもらうのですが、海外の対応だけではなくて、国内での対応もすごく重要で、裏の感じを見ることができて興味深かったですね。
     各省庁の議論や解説も素晴らしくて、議員の方々の質疑応答をメモして、後で報告書としてまとめて書くんですけど、そういった一連のことも、外務省の職員の方が携わっているということを感じて、職員の方々の事務処理能力の高さも垣間見ることができました。

外務省のイメージと実際のギャップ

  • 桂田:外務省は堅くて厳しいイメージがあったのですが、外務省にいる方一人ひとりの個性が確立していて、出会った人全てが人間味豊かで魅力溢れる方々だな、と感じました。
  • 堀:以前は外務省は機関としてのイメージしかなかったので、その中で実際に人が動いて外交が成り立っていく様子を感じられたことが良かったです。
  • 尾立:外務省は日本の政府を代表して各国と交渉することが多いので、華やかな印象を抱いていましたが、何回も協議や修正を重ねる地道な作業など、職員さんの努力・苦労を間近で見られたことは意外性がありました。
  • 泉:外務省は人と直接接する機会が多い職場だと思っていましたが、実際は白書を作るに当たって電話やスカイプ、メールを通してインタビューをすることが多いことに驚きました。また、個人作業が多く、一人ひとりの努力が問われることがイメージと違ったな、と感じました。そして、様々な雇用形態・バックグラウンドの方が一緒に働いていて、それぞれ専門知識を豊富に持っていることも印象的でした。
  • 桂田:私の室は保健分野を扱っていて、国境なき医師団の看護師さんやエボラ出血熱の対応に当たった方など、専門的な方々が働いているので、まさに泉さんのおっしゃる通り、多様性に富んだ職場だな、と感じました。
  • 近藤:多様性といえば、私は一つの課・一人の職員が担当する業務内容が幅広いことに驚きました。出張する方の行程表を作ることもあれば、会議での発言内容を調整することもあるなど、多くの知識やスキルを必要とする職場だという印象を受けました。また、国連政策課は今、国連総会の準備に追われていて一年の中でも特に忙しい時期なのですが、皆さん疲れを見せずに、緊張感はありながらも明るくお仕事をなさっていて、業務に誇りを持たれている姿が印象的でした。

女性の働きやすさ

  • 近藤:女性が多いですね。
  • 全員:そうですね。
  • 桂田:今日のランチでご一緒させていただいた職員の方から伺ったお話では、育休を半年ほど取られて復帰され、今では16:30に退庁されるとうことでした。ワークライフバランスを確立されていて、また実際に「外務省は働きやすいよ!」とおっしゃっていたことから、家庭をお持ちで働かれる女性にとって外務省は職場として理想的なところなんだなという印象を受けました。あと、年度末に申告書を人事課に提出すると伺いました。例えば、お子さんが小さくて赴任するとしたらアジア圏内を希望します、といったように家庭の状況や環境から希望の方向性を柔軟にシフトできる可能性があることも魅力的だなと感じました。
  • 堀:同じように思いました。お子さんが二人いらっしゃる女性職員の方にお話を伺ったのですが、お子さんが産まれる前には地域局で各国に出張され、突発的なお仕事も多かったようですが、お子さんが産まれてからは不確実要素の少ない経済局を希望され、その後配属されてからは子育てとの両立ができているということでした。自身のプライベートの人生のイベントにあわせて、お仕事も融通がきくとおっしゃっていました。
  • 尾立:外務省は女性がやはり多い省なので、課の職員の方々からもそういった傾向が多いとお話を受けました。私の課内では女性の方が多いのですが、男性職員の方でも育児に積極的に参加されていて早めに退庁される方もいました。お仕事も大変だと思いますが、おそらく周囲からのサポートも受けやすい環境にあるのではないかと感じました。
  • 泉:私の室でも、16:30に帰られる、まさに育児のために時短勤務をされている方がいらっしゃいました。私が詳しくお話を伺ったのは、今ではお子さんが大学院生になっている、他課の職員の方なのですが、その方が子育てをされていた時期は、今のようなバックアップがあまりない時代だったそうです。そのため、男性と女性が同じ仕事量を課される中、いかに子育てと両立させ、定時で帰れるようにするかを、大変頑張られたそうです。そのとき定着した、効率的にお仕事をこなしていくスタイルは、今でも染みついているとおっしゃっていました。今だと、旦那さんが同僚でも、民間企業で働いていても、海外赴任になった場合には、3年を超えない範囲で休職して、ついていくことができる制度まであるそうですが、当時は海外に一緒に行けたとしても1回くらい、といった制約があったようです。これから子育てと仕事を両立しようと考えている女性は、育休や時短勤務などといった制度をぜひ活用してほしいということもおっしゃっていました。
  • 近藤:私は残念ながら産休や育休を取られた女性と話す機会はなかったのですが、休める働きやすさもあるけれど、同時に性別に関わりなく、働きたいだけ働くことができる職場だなと思いました。課室内の職員数の男女比にも表れていると思うし、「私は女性だから云々」というのは全く感じさせないというか。
  • 堀:逆に甘えは許されないという感じですね、いい意味でも悪い意味でも男女平等だから。
  • 近藤:そう!もちろん、育児とか事情は考慮してくれるけど、そのほかのところでは同じだけの活躍の機会を与えられていると感じました。
  • 泉:それは、私も感じました。様々なサポートがあっても、手を抜いていると思われないように、そして自分でも後悔しないために、一つひとつの仕事を着実にこなしつつ子育てをするという、努力をされているんだなと思います。
  • 尾立:バランスが取れていてよいですね。
  • 堀:ほかには、結婚のタイミングが難しい、というのも聞きました。赴任などでタイミングが難しくて。
  • 桂田:私は外務省で働いている方同士が結婚する割合が高いと聞きました。
  • 尾立:私の担当をしてくださっている方は、イギリス研修中に出会ったイギリス人の方と結婚され、日本に来て家事もサポートしてくれていると聞きました。ご自身がエネルギッシュに働かれている方なので、かっこいいなと思います。

残りのインターン期間の抱負

  • 堀:任されているお仕事は少なくとも頑張って終わらせます。
  • 尾立:私も、木曜日、金曜日とコネックスの国際会議があるので、そのサポートを頑張りたいと思います。その前に入った仕事も一個あるので終わらせたいです。
  • 泉:私も、今ある仕事をきっちり終わらせ、自分の納得のいく終わり方をしたいです。
  • 近藤:国連政策課が一番輝いている時期なので、残り数日間で少しでも多くのこと、国連のことや働き方など吸収できたらいいなと思っています。
  • 桂田:出張される職員の方々のために、一語一句間違えのないよう正確に任務を遂行すること。また、インターンとして幸せな時間を刻むことができた、ここ外務省での雰囲気を最後まで自分の目で見、感じ、残りの学生生活が充実したものになるよう時間を大切に、この実習で培った経験を活かして頑張りたいです。

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