政策評価

平成25年度における外務省所管独立行政法人の業務実績評価

平成26年8月22日

外務省独立行政法人評価委員会
委員長 門脇 英晴

 外務省独立行政法人評価委員会は,外務省の所管する独立行政法人国際交流基金及び独立行政法人国際協力機構の平成25年度における業務の実績に関する評価を実施し,評価結果を別紙のとおりとりまとめました。
 委員長としての所見は,次のとおりです。

 今次評価は,国際交流基金,国際協力機構ともに,第3期中期目標期間の2年目にあたります。当評価委員会は,中期目標及び中期計画に沿った小項目毎に業務実績についての評定を決定し,これらを中項目毎にまとめて評定を加え,さらに,総合評価を付す形で,平成25年度の業務の実施状況についての全体的な評価を実施しました。

 評価にあたっては,政策評価・独立行政法人評価委員会(以下,政独委)が決定した「年度評価の視点」をはじめ,これまでの政独委や当評価委員会の指摘事項,政府指針などを踏まえつつ,業務運営の効率化が図られているかという点に加え,各法人の設置目的に沿った事業が効果的に実施され,然るべく成果を挙げているかについて総合的な検討を行いました。特に,各分科会においては,メリハリのある評価を行うため,事業効果に着目した「評価のポイント」を事前に定め,各法人に対して必要な情報の提示を求めた上で,ヒアリングを行いました。
 また,管理運営部門の業務内容については,より専門的な視点からチェックを行うため,平成22年度から設置しているコンプライアンス部会において集中的に議論を行った上で,同部会評価コメントの形で意見の提出を受け,当委員会及び各分科会での評価作業に生かしました。

 以上のプロセスで実施した今次評価は,これまでと同様,小・中項目の評定と全体の評価である総合評価から構成されています。総合評価では,小・中項目の評定と委員会の各種会合での審議をもとに,各法人の業務全体について総合的な観点から,その実績評価や改善の方向性等の指摘その他の意見を記しております。なお,国際交流基金と国際協力機構は,事業内容,業務形態も異なることから,特に項目別評価については,各法人の業務に沿った評価指標を設定した上で中期目標の達成状況等を評価しており,両法人間の相対評価を示すものではありません。また,平成22年3月に「外務省所管独立行政法人の業務実績評価に係る基本方針」を改訂し,評定方法を一部変更したため,今次評定はそれ以前の評定と整合するものではありません。

 業務実績についての評価の詳細は,それぞれの評価書に示してあるとおりです。
 国際交流基金については,中期計画で示された目標の達成を含め,業務の効率化と効果的な業務の実施について,総じて順調な取組が行われています。文化芸術交流の促進については,多様な日本文化・芸術を多面的に紹介しており,特に,日ASEAN40周年の機会を生かした今後の事業展開に繋がることが期待されます。また,海外における日本語教育の拡充,日本研究の促進及び知的交流の拡大などについても,優れた実績を上げています。業務運営の効率化に関する目標を達成するために取るべき措置についても,着実な取組が行われています。
 国際協力機構については,フィリピン台風災害に対する支援や国内の多様なパートナーとの連携の拡大・深化において,特に優れた実績を上げました。また,ミレニアム開発目標(MDGs)の達成,ポスト2015年開発アジェンダへの貢献や第5回アフリカ開発会議(TICADV)の成功など,政府の重要政策課題に対しても大きな貢献を果たしました。更に,契約の競争性・透明性拡大や事務の合理化・適正化にも優れた実績を挙げており,公正かつ効率的な組織・業務運営に着実に取り組んでいることを確認しました。
 一方で,それぞれの評価書で指摘した通り,いくつかの事項については,今後さらに改善を要する課題もあります。両法人がこれらの課題の改善に取組み,引き続き,効率的な業務の実施とその質の一層の向上を達成することを期待します。

 本年6月に独立行政法人通則法の一部を改正する法律等が成立し,長年にわたり議論されてきた独法改革は大きな転換点を迎えました。これによって,現行制度に基づき,当評価委員会が実施する評価は,今回が最後となります。
 平成15年に発足した当評価委員会は,この11年間,各法人がその使命を最大限に果たせるよう,業務の質の向上に繋がる評価を目指し,各界の専門家の委員各位の大きなお力添えを頂きながら,厳正な評価に当たってまいりました。この場をお借りして,これまでの全ての関係各位のご理解とご協力に感謝を申し上げます。
 また,両法人が,当評価委員会による指摘などを真摯に受け止め,業務のさらなる改善に鋭意取り組んできたことを高く評価いたします。
 来年度からは,外務大臣による評価が行われることになりますが,その際には,当評価委員会が長年培った経験や指摘事項が十分に活かされ,引き続き,厳正かつ適正な評価が行われることを期待します。

 さて,両法人はこれまで,その日本の外交政策の推進に果たす役割の重要性について,国内外の期待を高めてまいりましたが,近年のアジア諸国等の台頭によって日本を取り巻く状況は大きく変化し,両法人の業務分野においても好むと好まざるに関わらず,関係国との激しい競争に直面しているのが実情であります。このような変化を踏まえれば,両法人は,新しい発想や戦略の下で,効果的な事業を展開していく等,これまでを超える適切な対応を取る必要に迫られています。
 しかしながら一方で,厳しい財政事情を背景として,従来からの政府方針の下,両法人に対し毎年相当な経費削減目標が課されてきています。これまでのところ,法人側の懸命な努力で対応してきていますが,その努力も限界に近づきつつあり,このままでは両組織が本来の使命を果たすための健全な体制を維持する上で支障が出かねないと強く懸念しています。経費の削減努力は今後も当然に必要ですが,適切な業務の実施と両立することが不可欠であり,そのあり方が再検討されるべき時期が到来していると考えます。また,今後,真に必要な事項については法人に対する予算面での後押しを検討していくべきであることを申し述べたいと思います。

 最後に,今後とも両法人が,国内外から大きな期待を受ける存在として,組織運営上の高い透明性を維持しつつ,優れたパフォーマンスを発揮し続けられることを,心より念願します。

(別紙)


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