グローカル外交ネット

令和4年9月22日

熊本市経済観光局観光交流部誘致戦略課

令和4年9月12日及び13日、外務省と熊本市は、駐日外交団を対象とした「熊本視察ツアー」を実施しました。13か国から15名の各国大使他が参加し、「熊本地震からの復興 そして未来へ」をテーマとして、平成28年の地震により大きな被害を受けた後、官民一体となって復興に取り組んできた熊本の取組等を関連施設にて紹介しました。本ツアーの実施により、参加者が熊本の魅力や復興への取組について理解を深め、各国と熊本の交流が今後とも継続していくことが期待されます。

1 株式会社イズミ車体製作所

イズミ車体製作所は、災害時に医療や福祉のサービスを提供できる特殊車輛をオーダーメイドで手がけています。イズミ車体製作所が手がけた車輛は、熊本地震で活躍したのはもとより、新型コロナウイルス対策にも対応でき、災害で得た経験や技術を未来に活かすため、日々前進しています。参加者一行は、同製作所の事業概要や、国内外で活躍する同社の特殊車輛について説明を受けました。また、工場では製作中の特殊車輛を見学し、専門技術の必要性等について理解を深めました。参加者の関心は非常に高く、多くの質問が寄せられました。

2 高森田楽の里

参加者一行は、高森田楽の里にて、郷土料理「田楽」を堪能しました。火山灰土壌の土地にしかできない高森町特産の“鶴の子芋”をはじめ、阿蘇の豊かな土壌と水に育まれた地元特産の食材を楽しみました。素朴でどこか懐かしさを感じる食事を前に、活発な意見交換が行われた様子でした。

3 新阿蘇大橋

熊本地震から約5年の歳月を経て、令和3年3月に開通した「新阿蘇大橋」と、その上流の峡谷に崩落当時のまま残された「阿蘇大橋」の橋桁を見学しました。熊本地震の爪痕を目の当たりにした参加者一行は、自然災害の凄まじさを実感しました。

4 熊本城ホール(駐日外交団と熊本県内自治体職員等との交流会)

(写真1)交流会にて県内自治体職員等と集合写真を撮る参加者たち 交流会(県内自治体職員等との交流会)集合写真
参加者一行は、熊本城ホールにて、自治体職員等との交流会を行いました。冒頭に熊本県営業部長兼しあわせ部長のくまモンの歓迎を受け、大変和やかなムードに包まれました。また、各自治体職員等のプレゼンテーションでは、それぞれの地域の観光スポットやユニークな魅力についての説明を受けました。その後、熊本市、天草市、水俣市、熊本県観光連盟が出展するブースでは、お茶の試飲やお菓子の試食、伝統工芸品に触れ、熊本の文化について理解を深めるとともに、活発な意見交換が行われました。

5 熊本ホテルキャッスル(熊本市長主催 歓迎レセプション)

(写真2)熊本ホテルキャッスルにて大西熊本市長、原熊本市議会議長との集合写真を撮る参加者たち 大西一史熊本市長、原亨熊本市議会議長との集合写真
熊本ホテルキャッスルにて、参加者は熊本の地産地消食材をふんだんに使用した食事を楽しみました。熊本市を代表して大西一史熊本市長及び原亨熊本市議会議長がそれぞれ歓迎の挨拶を行い、駐日外交団を代表してアンゴラ共和国のシャビエル大使が挨拶を行い、本ツアーが参加各国と熊本市との連携をさらに広げていくきっかけとなることへの期待を述べられました。またお土産として、市長と市議会議長より熊本モチーフのTシャツやマグカップ等が贈られ、参加者は熊本の人々との交流の時を満喫した様子でした。

6 熊本城

(写真3)熊本城前で集合写真を撮る参加者たち 熊本城での集合写真
名将加藤清正によって築城された日本三大名城の一つと言われている熊本城を、おもてなし武将隊「八十姫(やそひめ)」の英語ガイドのもと見学しました。熊本城は熊本地震により甚大な被害を受けました。熊本地震から復旧が進む熊本城は、令和3年3月に天守閣の復旧が完了し現在内部を公開中ですが、復旧が完了するのは約15年後と言われています。参加者一行は、復旧工事が進む熊本城を視察するとともに、未だ残る地震の爪痕を目の当たりにし、熊本城の歴史について理解を深めました。

7 城彩苑

熊本城視察の後、熊本城の麓に江戸時代の城下町を再現して造られた「城彩苑」で、熊本のお土産や食、熊本城おもてなし武将隊による演舞を楽しみました。城下町での人々との交流や各演目に、参加者は熊本の伝統文化を印象深く感じた様子でした。

8 城見櫓

主催者である菱山聡外務省地方連携推進室長が挨拶を行い、駐日外交団による地方視察ツアーの意義について説明した上で、本ツアーが、熊本市の魅力とともに、熊本地震からの復興の取組について理解を深める良い機会になることを期待する旨述べました。その後参加者は、熊本城の勇壮な姿と景色を眺めながら熊本の特産品を用いた食事を楽しみ、活発な意見交換を行いました。

9 水前寺成趣園

国の名勝・史跡に指定されている桃山式の回遊式庭園「水前寺成趣園」にて、能楽殿や阿蘇の伏流水が静かに湧き出る池などを眺めながら庭園美を楽しみました。目の前に広がる美しい光景も、熊本地震後は、地下にできた割れ目に水が飲みこまれたことが原因で池の水が枯れ、干上がった状態だったことを聞いた参加者一行は、驚きを隠せない様子でした。

10 株式会社湖池屋九州阿蘇工場

最後の訪問地は、湖池屋九州阿蘇工場です。熊本地震で甚大な被害を受けた益城町に工場を作ることで、地域の雇用を生み出し、地域の復興・活性化に繋げようと令和3年に開業した工場です。参加者一行は、工場見学にて熊本県産のじゃがいもをポテトチップスに加工する工程や、お好みのシーズニングで味付けを行うオリジナルポテトチップス作りを体験しました。マイポテチ体験中は参加者からの笑顔が絶えませんでした。視察の締めくくりに特別な体験ができたようです。

プログラム・訪問先

9月12日(月曜日)
株式会社イズミ車体製作所
高森田楽の里
新阿蘇大橋
熊本城ホール
熊本ホテルキャッスル
9月13日(火曜日)
熊本城
城彩苑
城見櫓
水前寺成趣園
株式会社湖池屋九州阿蘇工場
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