イラク共和国
日・イラク外相会談
令和3年8月21日



イラク共和国を訪問中の茂木敏充外務大臣は、現地時間8月21日午前11時50分(日本時間午後5時50分)から約80分間、フアード・フセイン・イラク共和国外務大臣(H.E.Mr. Fuad Hussein, Minister of Foreign Affairs of the Republic of Iraq)との間で会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。
- 冒頭、茂木大臣から、日本の外務大臣としては15年ぶりのイラク訪問であり、また、自身も2003年に外務副大臣として訪問して以来の再訪となり、嬉しく思う旨述べました。その上で、日本はイラクの安定実現を重視し、2003年以来一貫してイラクの国づくりを支援してきたこと、また今月、議会選挙に必要な選挙用物資の供与も決定したことを紹介し、2019年に外交関係樹立80周年を迎えた両国関係を今後も幅広い分野で発展させていきたい旨述べました。これに対し、フセイン大臣は、茂木大臣のイラク訪問を歓迎し、日本の支援への謝意を述べた上で、両国の関係を一層強化していきたい旨述べました。
- 茂木大臣から、「バスラ製油所改良計画(第三期)」の円借款を供与(供与限度額327億円)する方針を伝達し、同案件がイラクのエネルギー安定供給や雇用創出に資することを期待する旨述べたのに対し、フセイン大臣から謝意が述べられました。また、双方は、新型コロナウィルス感染拡大防止策や、イラクにおけるビジネス・投資環境整備についても議論しました。
- 茂木大臣から、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の実現に向けた日本の考え方を紹介し、その理念が中東地域の発展に資すると確信している旨述べたのに対し、フセイン外相からは、FOIPのうたう法の支配等の重要性に同意するとの発言がありました。
- 双方は、最近の中東情勢、アフガニスタン情勢及び中国、北朝鮮等を含む東アジア情勢についても意見交換を行い、茂木大臣から、拉致問題の即時解決に向けた理解と協力を要請したのに対し、フセイン大臣から支持を得ました。