イスラエル国

令和3年8月18日
茂木外務大臣とイスラエル外相との写真撮影
茂木外務大臣とイスラエル外相との挨拶

 イスラエルを訪問中の茂木敏充外務大臣は、現地時間8月18日午後7時(日本時間8月19日午前1時)から1時間20分間、ヤイール・ラピード首相代理兼外務大臣(H.E. Mr. Yair LAPID, Alternate Prime Minister and Minister of Foreign Affairs of the State of Israel)と会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭、茂木大臣から、ラピード大臣の就任に対する祝意を述べ、「東北-イスラエル・スタートアップ・グローバルチャレンジ・プログラム」のキックオフイベントに共にビデオメッセージを寄せたことに触れつつ、イスラエルによる東日本大震災の復興支援に対する謝意を述べました。これに対し、ラピード大臣から、茂木大臣のイスラエル訪問を歓迎するとともに、東京オリンピック競技大会の成功裏の開催及び日本選手の活躍に祝意を表する旨述べました。
  2. 双方は、来年の外交関係樹立70周年を契機とし、一層関係を強化していく意思を確認した上で、貿易及び投資の自由化と円滑化を目標に、政府間で協力・対話を進めていくことで一致しました。
  3. また、中東和平やイラン、アフガニスタン等の中東情勢について意見交換する中で、茂木大臣から、ラピード大臣による活発な外交活動の展開に言及しつつ、イスラエルとアラブ諸国との関係発展の動きが、地域の緊張緩和及び安定化につながることを期待する旨述べました。また、中東和平問題については、茂木大臣から、「二国家解決」を支持するとの日本の立場を説明しつつ、その実現に向け、当事者間の信頼回復に資するイスラエルの具体的な措置を求めるとともに、パレスチナの経済的自立は当事者双方の利益になるとの考えの下、「平和と繁栄の回廊」構想といった日本の対パレスチナ支援の実施に際し、引き続きイスラエルの協力を期待したい旨述べました。これに対して、ラピード首相から、日本の取組を高く評価するとともに、状況の改善に向けて日本と緊密に連携していきたい旨述べました。
  4. また、茂木大臣から、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた日本の考え方を紹介した上で、その理念が中東地域の発展にも資するものであると述べました。これに対し、ラピード大臣からは、海洋安全保障、法の支配や航行の自由の重要性が強調され、「自由で開かれたインド太平洋」への理解が示されました。
  5. 双方は、中国、北朝鮮等の東アジア情勢についても意見交換を行い、茂木大臣から、拉致問題の即時解決に向けた理解と協力を要請したのに対し、ラピード大臣から支持を得ました。

イスラエル国へ戻る