エジプト・アラブ共和国

令和5年10月21日
カイロ平和サミット出席者の集合写真
カイロ平和サミットで発言をする上川外務大臣
カイロ平和サミットの会場の様子

 10月21日(現地時間同日)、現下のイスラエル・パレスチナを巡る情勢に関し、エジプト・アラブ共和国にて、同国が主催するカイロ平和サミットが開催され、日本からは上川陽子外務大臣が出席したところ、概要は以下のとおりです。
 本会合には、アラブ及び欧米諸国を始めとする関係国・地域の首脳、閣僚等及び国連等の国際機関の代表が参加しました。

  1.  本件会合において上川大臣は、ハマス等によるテロ攻撃を改めて断固として非難した上で、日本は(1)人質の即時解放・一般市民の安全確保、(2)すべての当事者が国際法を踏まえて行動すること、(3)事態の早期沈静化、が極めて重要であるとの立場を一貫してとっており、情勢の不安定化が地域全体に波及するのを防ぎ、情勢が可能な限り早期に沈静化するよう、外交努力を倍加させるべきである旨述べ、日本のこれまでの外交上の取組を説明しました。
     その上で、特に現在はガザ地区の人道状況の悪化を最小限に食い止めることが重要である旨指摘し、(1)ガザ地区の人々に一日も早く必要な支援を届けること、(2)ガザ地区に留めおかれている外国人の退避を実現すること、の2点に取り組むべきと述べた上で、日本としても、既に総額1,000万ドル規模の緊急人道支援の実施を発表しており、今後も現地のニーズに沿った支援を、スピード感を持って検討していく旨述べました。
     さらに、今般の事案が中東和平の道を閉ざすことになってはならず、「二国家解決」を支持する日本の立場は今後も変わらないことを表明しました。
  2.  会合では、参加国・機関からの出席者の間で、情勢の沈静化や更なる拡大の防止に向けた取組や、ガザ地区の人道状況改善に向けた方策、「ニ国家解決」に基づくパレスチナ問題の政治的解決の模索の必要性等に関して、活発な議論が行われました。
  3.  また、上川大臣はこの機会に、エルシーシ・エジプト大統領、アッバース・パレスチナ大統領、クレバリー英国外務・英連邦・開発相、コロンナ仏欧州・外務相、ジョリー・カナダ外相、アイデ・ノルウェー外相及びヴィエイラ・ブラジル外相との間で意見交換を行い、情勢の沈静化の重要性及び現地の人道状況の改善に向け、緊密に意思疎通していくことで一致しました。
(参考)別添PDF

 上川大臣によるスピーチ(英文(PDF)別ウィンドウで開く和文仮訳(PDF)別ウィンドウで開く


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