ペルー共和国
日・ペルー首脳会談
平成26年11月10日
(写真提供:内閣広報室)
11月10日(月曜日)10時25分から10時45分(現地時間)まで,APEC首脳会議出席のため中国・北京滞在中の安倍晋三総理大臣は,ウマラ(Mr. Ollanta Humala)・ペルー大統領と会談したところ,概要以下のとおりです。
1 冒頭
(1)安倍総理から,両国は140年を超える中南米で最も古い友好関係を有し,日本人移住の歴史も南米で最も古く115年を数えるとした上で,祖父・岸総理が1959年にペルーを訪問したことに言及し,自分の先般の中南米訪問ではペルーを訪問することはできず残念であったが,日本がペルーを重視していることを直接伝達したいと発言しました。また,COP20を始めペルーが今後重要な大型国際会議をホストすることに触れ,共にグローバル課題に取り組みたいと述べました。
(2)ウマラ大統領からは,自身がペルーの日系人学校の卒業生であることに言及しつつ,日本との友好協力関係を,二国間関係でも国際関係の場でも,更に発展させたい旨の発言がありました。また安倍総理に対するペルー訪問招請がなされ,天皇皇后両陛下に宜しくお伝えいただきたい旨の発言がありました。
2 二国間関係
(1)安倍総理から,2012年のEPA発効以来経済関係は良好であるとし,TPPも両国経済関係の潜在性を大いに引き出すもので,早期妥結に向けて協力したい,また,日本企業は対ペルー投資に引き続き関心があり,ペルーのビジネス環境の更なる整備を期待する,さらに,日本はアジア最大の対中南米投資国として,理念を共有し成長を続ける太平洋同盟との関係強化も重視しており,更なる連携を深めたいと発言しました。
(2)これに対しウマラ大統領から,日本からのこれまでの経済協力に深謝の意が表明され(日本語で「どうもありがとう」と発言。),両国間の貿易関係の拡大,健康・医療及び社会保障,教育といった分野での協力の拡大に期待する旨,またペルーのビジネス環境向上を紹介しつつ,大型インフラプロジェクト等への日本企業からの投資を期待する旨の発言がありました。またTPPでも協働できることを楽しみにしている旨の言及がありました。
3 国際場裡における協力
(1) 安倍総理から,明年70周年を迎える国連を21世紀に相応しいものとすべく国連改革に共に取り組んでいきたい,COP20は新たな気候変動枠組みの構築に向けた重要な機会であり,成功に向け議長国ペルーと協力したい,また,来年3月に仙台で第3回国連防災世界会議を開催するところ,ウマラ大統領の参加を得て会議を成功させたいと発言しました。
(2) これに対しウマラ大統領から,指摘のあった諸分野で協力を進めたい,COP20では日本の果たす役割は重要,APECや太平洋同盟等を通じても,両国で協力関係を深めていきたい旨の発言がありました。