主な要人の来日日程

安倍官房長官とズィーバーリー・イラク外務大臣との会談

平成17年11月25日

 11月24日、来日中のズィーバーリー・イラク外務大臣が安倍官房長官と会談したところ、概要以下のとおり。

1.冒頭発言

 冒頭ズィーバーリー外務大臣は、今回の訪問は、イラクにとって重要な時期に自衛隊派遣やODAによる支援を行ってくれた日本に対し、イラク国民や政府の謝意を表明する意義があり、非常に重要であるとの認識を示した。

2.政治プロセス

(1)安倍官房長官は、政治プロセスの節目にあたる12月15日の国民議会選挙は是非成功させて復興に向けた歩みを進めてほしい旨発言した。また、日本は、自衛隊の派遣やODAによる支援、債務削減などG8の中でも最大級の支援を行ってきたことに言及し、その理由としてイラクの民主国家としての復興が中東地域の平和と安定、さらには国際社会の平和と安定にもつながることを挙げた。

(2)これに対して、ズィーバーリー外務大臣は、イラクの直近の未来は、報道を通じて見ると暗いものと見えるかもしれないが、それはイラク政府がうまく情報発信していないことが原因であり、自分自身は楽観視していると述べ、暫定政府成立から今までの政治プロセスが短期間に各宗派の妥協の中で進展していることは進捗と評価すべきものと発言した。

3.復興支援

(1)ズィーバーリー外務大臣は、これまで人的にも資金面でも膨大に投資され進んできた政治プロセスが報われるか否かは、これからの数ヶ月にかかっており、こうしたクリティカルな時期に、是非自衛隊駐留を継続してほしい旨述べた。また、日本からの恩は決して忘れることはなく様々な形で恩返ししていくと言及し、イラクの復興に手を貸さなかった国と日本を同列に扱うことはない旨発言した。

(2)これを受けて、安倍官房長官は、ズィーバーリー外務大臣の自衛隊に対する謝意表明を得て喜ばしい旨述べつつ、自衛隊諸君もそのような評価を誇りに思うだろう、また、自衛隊の派遣延長について、自衛隊が必要とされているのは自信を深めるものであるが、今後については総理も述べているように、復興状況、政治プロセスの進展、国際社会の協調等を踏まえ判断していく旨の発言を行った。また、援助についても、率直な謝意を受けて非常に喜ばしく思うとともに引き続き手を貸していきたい旨述べつつ、治安状況が最大の課題であり、その改善を期待するとともにイラク側の努力を求めた。

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