主な要人の来日日程

在日ブラジル人コミュニティに関する共同プログラム

東京、2005年5月26日

小泉純一郎日本国内閣総理大臣及びルイース・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァ・ブラジル連邦共和国大統領(以下「両首脳」と言う。)は、

小泉純一郎総理のブラジル訪問の際に出された2004年9月16日付共同声明を考慮し、

日本人の移住がブラジルに貢献してきたこと、及び、2008年には移住100周年を祝賀する予定であることを想起し、

最近増加しているブラジルから日本への人の流れが同様に貢献していることを認識し、

在日ブラジル人コミュニティに関する以下の共同プログラムを発表することを決定した。

  1. 両首脳は、第2回日伯領事当局間協議が本年4月に東京で開催され、その協議の場では在日ブラジル人及び在伯邦人の諸問題について建設的な話し合いが持たれたことを歓迎するとともに、来年ブラジルにおいて第3回協議が予定されているところ、右に対する期待を表明した。
  2. 両首脳は、在日ブラジル人子弟の教育の重要性を認識した上で、今後とも両国政府がこの件に積極的に取り組んでいくことを確認し、両国政府間で、本年10月に東京において本件に関する意見交換の機会を設けることとした。
  3. 両首脳は、在日ブラジル人の教育改善と日本社会への適応強化を目的に、在日ブラジル人に対する日本語教育を一層促進するべく、日本の地方自治体を慫慂することとした。
  4. 教育関連の社会プログラムに関し、両首脳は、娯楽、スポーツ、社会開発、青年やその家族の養育に係る施設の提供を促進すべく、日本の地方自治体を慫慂することとした。
  5. 両首脳は、教育・社会保障の分野において在日ブラジル人の日本社会への適応を強化するためにあらゆる努力を払うこととした。
  6. 社会保障分野における協力に関し、両首脳は、両国の社会保障制度に取り組む観点から、両国当局間において作業メカニズムを立ち上げることとした。
  7. このため、作業部会を立ち上げ、その第1回会合を2005年9月19日、20日にブラジルにおいて開催することとする。その結果は然るべき時期に関係当局に報告される。
  8. 教育及び社会保障分野における協力に対する優先度を損なうことなく、健康を含む他の分野においてブラジル在住日本人社会及び在日ブラジル人社会の状況を促進することが重要であることにつきブラジル側が言及し、日本側はこれに留意した。
  9. この点に関し、両首脳は、特にブラジルの家族関係の文脈において、両国間の司法送達の重要性につき認識した。
  10. 両首脳は、JETプログラムが在日ブラジル人社会のために人的交流を促進する重要な事業であることを再確認した。この意味で、日本側は、在日ブラジル人社会、特にブラジル人子弟のために、JETプログラムへのブラジル人の参加を幅広くし、ブラジル人JET参加者を一層活用する可能性を探る意図を表明した。
  11. 両首脳は、ブラジルからのJETプログラム参加者が地域における交流促進に果たしてきた役割を高く評価するとともに、TV放送を通じたポルトガル語による教育が本件への取り組みに於いて有効でありうる旨の認識を共有した。
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